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イングランド代表はドイツで育つ!?
プレミアから流出する若き代表選手。
text by
フィリップ・オクレールPhilippe Auclair
photograph byEtienne Garnier/L'Equipe
posted2018/11/27 08:00
アーセナルからのレンタル先・ホッフェンハイムで圧倒的活躍を見せているリース・ネルソン(右から2人目)。
ブンデスで育つイングランドの若手。
例えばブンデスリーガは、極限に至るまで縦の速さを追求するプレースタイルと、常にスタンドを埋め尽くす熱狂的なサポーターの声援がプレミアリーグとよく似ている。イングランド人の若手が躊躇いなく入って行ける環境であるといえる。
オランダも同様で、前スパーズでU-16代表のノニ・マドゥーケは、クラブの強力なプッシュによりPSVアイントホーフェンと契約を結んだのだった。
「ここには進歩するための環境がどこよりも整っている」と彼は移籍の理由を語っている。
明晰さと謙虚さ、そして野心――16歳の若者にとって最高のカクテルであるといえる。
昨年、EURO・U-21を制したドイツ代表は、チーム全選手のトータルで1000試合以上ブンデスリーガに出場していた。同じ大会に参加したイングランド代表のプレミア出場は200試合に過ぎない。
ハンブルクは世界的な名声を得る前のビートルズが滞在した街であり、バロンドールを2度受賞したケビン・キーガンが過ごした街でもある。
野心に溢れた若者たちはハンブルクで、あるいはドイツの他の街で、新たなビートルズになれるのだろうか?