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イングランド代表はドイツで育つ!?
プレミアから流出する若き代表選手。
text by
フィリップ・オクレールPhilippe Auclair
photograph byEtienne Garnier/L'Equipe
posted2018/11/27 08:00
アーセナルからのレンタル先・ホッフェンハイムで圧倒的活躍を見せているリース・ネルソン(右から2人目)。
プレミアを経ずにブンデスへ。
その現象はなにも目新しいものではない。
チェルシーはずっと以前から経験の場としてフィテッセ・アーネムに若手を送り込んでいたし、マンチェスター・ユナイテッドはロイヤル・アントワープを若手育成の場として活用していた。
今日の最大の違いは、育成の最終段階としてイングランドを出るのではなく、プロとしてのキャリアを切り開く選択肢として大陸のクラブが選ばれていることである。
昨季、サム・アラダイスからエバートンとの契約を拒否されたアデモラ・ルックマンは即座にRBライプツィヒ行きを決断し、デビュー戦となった今年2月のボルシア・メンヘングラッドバッハ戦で途中出場した直後に決勝ゴールを決めて、ラルフ・ラングニックの信頼を得てレギュラーの座を獲得したのだった。
ドルトムントで成功したサンチョ。
今季はリース・ネルソンが、アーセナルからレンタル移籍したホッフェンハイムで直近5試合(うち3試合がスタメン出場)で5ゴールを決めたのに加え、ジェイドン・サンチョがボルシア・ドルトムントのサポーターの心を完全に掴んだ。
サンチョは国内リーグで一度もプレーすることなく代表に選ばれた、イングランド史上初の選手となったのだった。
ワトフォードとマンチェスター・シティで育成されたサンチョは、本物のパイオニアといえる。何故なら彼がドイツに行ったのは、レンタル移籍がクラブにとって有益であると判断されたからではなく、彼自身がドイツでプロのキャリアをスタートすることを選んだからだった。ドルトムントと2022年までの契約を結んだとき、彼はまだ18歳に過ぎなかった。