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「(三笘)薫は冷たいシャワーを浴びている」日本代表・守田英正が語る“試合当日のルーティン”「カフェインで脳をギンギンにする」
posted2022/12/01 17:03
text by
守田英正Hidemasa Morita
photograph by
Getty Images
そんな守田が“勝つためにやってきたこと”を明かした自著『ずる賢さ」という技術 日本人に足りないメンタリティ』(幻冬舎)。そのなかから、試合当日に“本番脳”に持っていくために欠かせないルーティンの場面を紹介する。(全3回の3回目/#1、#2へ)
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「カフェインで脳をギンギンにする」
一般的にサッカー選手の本番脳への持っていき方は2つあると思います。
1つはスタジアムに着くまではリラックスしておき、キックオフ直前にロッカールームでスイッチを入れ、集中力のギアを一気に上げるタイプ。
もう1つは試合の数日前から自分の世界に入り込み、時間をかけて本番モードをつくり上げるタイプ。
あえて分類すると、僕はこれらの中間のやり方です。
本番当日、試合の数時間前から準備を始め、脳を最高の状態に持っていきます。
夜7時キックオフだとしましょう。
昼まではいつも通り、リラックスした過ごし方をします。このときは眠たい状態でまったく問題ありません。
通常、7時キックオフの場合、4時くらいに軽食の時間があります。まずそのときに1回目のコーヒーを飲みます。
先に結論を言うと、僕の準備において最も重要なのはカフェインなんです。ここから数回に分けて、体の中にカフェインを入れていきます。
スタジアムへの出発直前、ホテルで行われるミーティングの際に2回目のコーヒーを飲みます。
スタジアムに到着したら、ロッカールームで3回目のコーヒー。
そしてアップを済ませてロッカールームに戻ったら、カフェイン入りのエナジーゼリーを口にします。
ちなみにハーフタイムにも、同じエナジーゼリーを食べます。
つまり計5回のカフェイン摂取――。
こうやって段階的にカフェインを摂ることで、集中と覚醒が絶妙のバランスをつくり出して脳がギンギンになり、相手のすべての動きを見通せるような「クリアな視界」ができ上がる──と感じています(くどいようですが、あくまで個人の感覚です)。
水風呂に頭を突っ込んで冷やしたことも…
クリアな視界とは何か?
すごく感覚的な話なんですが、僕は集中しすぎた状態になると、頭が熱を持ってフラフラし、むしろ視界がボヤけてしまうことがよくあります。