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2年後の100回大会で箱根駅伝の「全国大会化」は実現する?…それでも「地方大学の予選会突破はかなり難しい」理由 

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酒井政人

酒井政人Masato Sakai

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photograph byNanae Suzuki

posted2022/01/15 17:03

2年後の100回大会で箱根駅伝の「全国大会化」は実現する?…それでも「地方大学の予選会突破はかなり難しい」理由<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

2024年に第100回大会を迎える箱根駅伝。かねてより期待されてきた「全国大会化」は実現するのか?

 たとえば青学大・原晋監督が故郷・広島の大学で指揮を執るようになれば、広島・世羅、岡山・倉敷という近年の全国高校駅伝で優勝している近隣の超強豪校の選手たちをスカウトしやすい。

 駒大・大八木弘明監督が故郷・福島や東北の中心都市である仙台の大学で監督を務める姿も見てみたい。箱根駅伝でキャリアを積んだビッグネームが地方の大学で箱根駅伝を目指すことになれば、高校生ランナーの“流れ”も変わるかもしれない。

 既存の大学でいうと、福岡大、中京大、関西大など、かつての“雄”が「箱根駅伝」という魔力で“名門復活”を果たす可能性もある。地域の活性化という意味では、箱根駅伝の全国化は大いに役立つはずだ。そして地方大学が参戦することで、関東以外の地区でも箱根駅伝の人気は高まっていくと予想する。

 個人的には箱根駅伝の「全国化」は賛成だ。ただし、箱根駅伝予選会に出場するのではなく、全日本大学駅伝でシード権(8位以内)を獲得した大学を「招待」するかたちがいいのではないかと思う。スケジュールの問題だけでなく、それぐらいの実力があるチームでないと、本戦で見せ場を作ることができないからだ。

 主催の関東学連と共催の読売新聞社には箱根駅伝の“価値”がより一層高まる仕組みを考えていただきたい。

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