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マスクの窓から野球を見ればBACK NUMBER
「いちばんビックリしたのは…」《プロ野球開幕》敏腕スカウトがキャンプで衝撃を受けたルーキーは?…あの5球団競合ドラ1選手には“意外な評価”
posted2025/03/28 11:03

開幕直前にキャンプを視察したプロ野球の敏腕スカウトが「獲っておけば…」と後悔したルーキーとは…果たして?
text by

安倍昌彦Masahiko Abe
photograph by
JIJI PRESS
ついに開幕する2025年のプロ野球。中でも気になるのが初のプロの舞台となるルーキーたちの存在だ。では、開幕前のキャンプを見た百戦錬磨のスカウトたちに聞く「今季大注目」の新人は、一体どの選手なのだろうか?《NumberWebインタビュー全2回の2回目/最初から読む》
「いちばんビックリしたのは、カープの佐藤柳之介ですね」
広島2位指名、富士大学から入団したサウスポー。同期の投手があと2人プロ入りした強力投手陣のエースとして、全国大会で二度のベスト4の実戦力。最速148キロ、アベレージ145キロ前後の速球にスライダー、カットボール、フォークを交えた緩急勝負の投手だ。
「とにかく大きく見えたんです、日南のキャンプで。大学の時は175cm(発表では179cm)ぐらいにしか見えなかったのに、カープのユニフォームを着てプレーしていると183cmある滝田(一希・投手・2年目・星槎道都大)あたりと同じぐらいに見える。立ち方っていうのか……背中で立ててるっていうのか。自分に自信が持てているからこそ、あれだけ大きく立てる。いいメンタルでキャンプを過ごせているんでしょうね」
「ボールの勢いでこんなに圧倒できるとは…」
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実際、キャンプ後半の紅白戦やオープン戦でも、安定したピッチングを展開している広島・佐藤柳之介投手。
「リリースとボールの軌道の見にくい投手だってことは、大学時代からわかっていましたけど、ボールの勢いでこんなに圧倒できるとはね。スライダー系のボールでもスイング跳ね返してファール打たせて、カウントを追い込めていますもんね」
スピード豊かなボールには、振り遅れるという意味の打ちにくさがあり、ボールの軌道が見えにくいというのも同様に手の焼ける「打ちにくさ」だ。試合のピッチングでは、同じような実戦力を発揮する。