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「ロコ・ソラーレだったら…」という声も…フォルティウス“世界選手権の大苦戦”はなぜ起きた? 韓国、中国にも敗戦の裏に「序盤の大量失点」
posted2025/03/30 11:01

4勝8敗の成績で世界選手権を終えたフォルティウス
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松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph by
JIJI PRESS
3月15日に開幕し、23日に3位決定戦と決勝が行われたカーリング女子の世界選手権。日本代表のフォルティウスは4勝8敗、出場13チーム中9位で大会を終えた。
2月の日本選手権で優勝し世界選手権代表に選ばれたときは、大会での試合にうかがえた地力から、世界選手権での期待も寄せられた。
ただ、思うようにはいかなかった。
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「なかなか波に乗ることができませんでした」
スキップの吉村紗也香は大会を振り返る中でそう語った。
韓国、中国にも敗戦の裏に「序盤の大量失点」
勝利が続かず、勝ち負けを繰り返す中で負けが積み重なっていった結果が9位だが、あらためて見渡せば、大会への入りが痛かった。
初戦となったのは地元韓国。10エンドで勝負が決まらず、エキストラエンドにもつれ、最後2点をとられ最終的に8-10。
翌日、まずイタリアに10-5で勝利したものの、同日の中国には9-10。韓国戦のように競り合いつつ、敗れた。この2試合のうちどちらかが獲れていれば流れも変わったかもしれない。
この2試合で苦しむことになったのは序盤の大量失点だった。韓国戦では2エンドに4点を失い、中国戦では3エンドにやはり4点を失った。これだけの点を失うと、追いかけるために無理をする場面も出てくる。結果的に追い上げて最後まで勝負を争ったものの、まだ大会序盤、アイスのコンディションの確認も含め、より慎重な組み立てが必要だった。