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「正直、立浪監督でもう1年見てみたかった」中日の低迷にOB小笠原道大が本音…“新庄監督で躍進”日本ハムとの違い「勝てるようになった要因は…」
posted2024/10/23 11:51
text by
曹宇鉉Uhyon Cho
photograph by
JIJI PRESS
いまの中日に“本当に必要な戦力”とは?
――中日の話をさらに掘り下げていければと思います。本拠地の構造的にも「投高打低」傾向になりやすいチームにあって、2022年の現役ドラフトで加入した細川成也は重要な存在だと思います。細川はなぜ中日で“覚醒”したのでしょうか。
小笠原道大(以下、小笠原) 僕からすると、細川はDeNAでの高卒1年目が良かったんですよ(一軍デビュー戦から2試合連続でホームラン)。ただ、そこから次第に迷走していって、成長どころかマイナスになってしまった。だから覚醒というよりも、環境が変わったことで少しずつ元に戻っている、という認識です。ただそういう中でも舵を切り直して、試合に出ながら試行錯誤できているのは彼にとってすごくいい。来季も期待できると思います。
――若手、中堅選手を中心に少しずつ変化している中日ですが、ドラフトやFA、外国人選手も含めて補強したいのは特にどのポジションでしょうか。
小笠原 これはどのチームも課題ではあるんですが、まずはキャッチャー。いまの選手も含めてもう一度しっかりと精査して、強化したいポジションですね。あとはやはり打線がまだまだ若い。核という意味では細川にはまだすこし荷が重いので、彼と石川昂弥をしっかりと育てるためには、そこをフォローする核が必要です。そうなると、やはり外国人のスラッガーになるのかもしれません。
――いいときのビシエドや、かつてのタイロン・ウッズのような……。
小笠原 そうですね。福永裕基をサードで使うのであれば、石川をファーストで、ということになる。ただ正直、それではまだ勝っていくのは難しい。もし可能なら外野かファーストの外国人選手、3番、4番、5番を打てる選手を軸にしたいところです。チームリーダーというよりも、打線を引っ張る選手。そういった存在がいるといいのかな、と。