プロ野球PRESSBACK NUMBER

「開幕戦は俺が投げる」日本ハムのエース・伊藤大海に新庄剛志監督が打診した“意外な登板日”…その意図は?「ホーム開幕がソフトバンク戦だから」

posted2025/04/01 11:00

 
「開幕戦は俺が投げる」日本ハムのエース・伊藤大海に新庄剛志監督が打診した“意外な登板日”…その意図は?「ホーム開幕がソフトバンク戦だから」<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

昨季は14勝をあげ最多勝を獲得した日本ハムの伊藤大海。新庄剛志監督から告げられた意外な登板日とは…

text by

酒井俊作

酒井俊作Shunsaku Sakai

PROFILE

photograph by

Hideki Sugiyama

 昨シーズン、2年連続最下位から2位へと躍進をとげた北海道日本ハムファイターズが開幕3連勝の好スタートを切った。指揮官・新庄剛志はいかにチームを導いたのか? 選手たちの言葉から知られざる新庄野球の本質に迫る。新庄監督にとって開幕投手とは何なのか? エース伊藤大海が語った。<全3回の1回目/第2回へ続く>

新庄監督から「初登板の相談」

 氷点下に迫る外の寒さも吹き飛ぶ熱気だった。

 2024年11月30日、エスコンフィールドでは北海道日本ハムファイターズの選手たちが海賊に扮し、ゲームに興じていた。昼下がりになると、宝探し対決では芝生に散らばるカプセルをしゃがんで拾う清宮幸太郎の背後から玉井大翔が覆いかぶさって、カゴに入ったお宝を強奪している。ファンがドッと沸く。1年の労をねぎらうファン感謝デーがいつになく熱を帯びるのは、2年連続で最下位だったチームが2位に躍進したことも無縁ではないだろう。

 伊藤大海が監督の新庄剛志に呼ばれたのはアトラクションの合間である。

ADVERTISEMENT

 MCの実況と歓声が響くなか、仲間たちの輪から離れ、監督室に向かった。

 新庄から持ち掛けられたのは、25年のシーズン初登板に関する相談だった。

 伊藤には大黒柱としての自負があった。24年3月29日、プロ入り後、初めて開幕投手としてZOZOマリンで行われたマリーンズ戦に登板して6回無失点。150kmを超える速球を武器とする本格派右腕は鋭く沈むスプリットやスライダーで序盤から三振を量産し、白星をたぐり寄せた。幸先よく滑り出すと伊藤が投げればチームが勝つ好循環が生まれ、自身も4連勝。チームはスローガンの「大航海」を旗印に出航から追い風に乗り、5月末には貯金を9まで増やした。

 伊藤はその後も好調を維持し、公式戦は26試合に先発して14勝5敗、防御率2.65だった。勝利数は自己最多で、リーグ最多勝と最高勝率の初タイトルに輝いた。3・4月と9・10月とシーズンで2度、月間MVPを獲得するなど、まぎれもなくチームを上位に押し上げた主役だった。

ホーム開幕戦の打診…指揮官の意図とは?

 来年も開幕戦は俺が投げる――。

 エースとしての地歩を固めた伊藤がそう考えるのは自然なことだろう。

 だが、新庄の考えは違った。

【次ページ】 ホーム開幕戦の打診…指揮官の意図とは?

1 2 3 NEXT
#伊藤大海
#北海道日本ハムファイターズ
#新庄剛志
#金村尚真
#福岡ソフトバンクホークス

プロ野球の前後の記事

ページトップ