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日本代表の新たな課題は攻撃と「勇気」 焦点はコーチ…「W杯後の無関心」を招かないための“第2期森保ジャパン強化案”を識者が考え合った
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byKiichi Matsumoto/JMPA
posted2023/01/02 17:02
続投が決まった森保一監督。横内昭展コーチらが離れる中で、どのような日本代表を再構築するのか
木崎 ドイツ、スペインだけでなく東欧なども選択肢としつつ、お互いトライアルというか1~2年契約、アジア杯までの契約にする。それで、アジア杯で成績が出なければ契約延長せず、というノルマを前もって提示する。そうやって取り組みの狙いを明確にしないと、ファンもYESかNOかを打ち出せず、無関心になってしまうと思うんです。
飯尾 確かに森保ジャパンにとって、最大の課題だったのは無関心でした。正直に言えばW杯までの過程において、ピッチで起きている現象がつまらない部分があったのは確か。トルシエほどのエキセントリックな振る舞いではないにしても、ファン・サポーターに面白いと思ってもらえるか。日本代表にはエンターテインメントの側面もあると思いますから。
欧州最先端を学びながら、2050年に向けて…
木崎 2026年に向けて、まずはある程度、風呂敷を広げて、地に足がつかないくらい理想を追ったチャレンジをしてもいい時期だと感じます。
飯尾 だから森保監督が続投となった以上、JFAのドイツ支社に滞在する時間を長くして、欧州組の視察だけでなく、クラブのトレーニングを見学させてもらったり、その監督とじっくり話をさせてもらう時間を作ってもらったり、いろいろ学びの場があるといいですね。
木崎 その人脈から森保さんが「お、この指導者いいな」と思えば、国籍を問わず日本代表のコーチングスタッフに加えるというのもアリだと思います。
飯尾 いずれにしても森保監督自身が「オファーがくればやりたい」という意思を示し、実際に受けたということは、何が足りなかったのか、何を上積みすればいいのか、自分も選手もチームもどう進化すればいいのか、感じているからだと思います。新しいステージに入ったからこそ、新しいアプローチをどんどん続けてもらいたいですよね。
JFAは2050年までのW杯優勝を掲げています。逆算するとあと28年、W杯ならあと7大会ある。そこまでに試行錯誤を繰り返して、理想と現実の間を揺れ動きながら、徐々に振り幅を収めつつ、上に登っていって日本らしいサッカーを固めていければいいのでは。そう考えています。
<#1、#2からつづく>
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