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「五輪期間中の睡眠は連日1、2時間でした」平井理央39歳が振り返る、過酷な『すぽると!』スポーツキャスター時代 

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秋山千佳

秋山千佳Chika Akiyama

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photograph byMiki Fukano

posted2022/07/30 11:00

「五輪期間中の睡眠は連日1、2時間でした」平井理央39歳が振り返る、過酷な『すぽると!』スポーツキャスター時代<Number Web> photograph by Miki Fukano

元フジテレビアナウンサーで現在はフリーで活躍する平井理央さん。6年半務めたフジの人気スポーツ情報番組『すぽると!』の2代目メーンキャスター時代を振り返るロングインタビュー

平井 そもそもスポーツも、野球やサッカーのように大きく扱われる競技はそれほど詳しくなかったんです。『すぽると!』に決まったのが2月頃で、慌ててスポーツ紙を読み始めたのと、海外のサッカーリーグの仕組みとか、野球のインフィールドフライとは何かといったことを一から勉強しました。あとは、野球のスコアブックをつけるようにと教わって。

――それはどなたの教えですか?

平井 アナウンサーの大先輩で、番組のパートナーだった三宅正治さんです。当時はインターネットの情報も今ほどの即時性がなかったですし、ぱっと試合を振り返るのに手元に記録をつけておくのが大事だったんです。

――なるほど。でも2カ月しか猶予がなくて、いっぺんに学ぶのは大変そうですね。

平井 しかも野球とサッカーだけじゃなく、柔道やバレーボール、フィギュアスケート、ゴルフなど、多岐にわたるスポーツの情報を届ける番組だったので大変でした。「いったいこの広い海のどこから泳げばいいんだ」と最初はパニックでしたね。

先輩アナからの一言「帯番組はボディブローのように…」

――初回のことは覚えていますか。

平井 初回はジョン・カビラさんがパートナーだったんですけど、カビラさんのテンションの高さとスピード感に圧倒されながら、とりあえずついていく感じでした(笑)。カビラさんのおかげでだいぶ緊張がほぐれたのを覚えています。

――ちなみに、素の平井さんのテンションは?

平井 高くはないというか、どちらかというとのんびりしているのかなと思います。でもスポーツをお伝えしている男性って、カビラさん然り、松岡修造さん然り、テンションが突き抜けていらっしゃる方が多いですよね。私も一緒に突き抜けちゃうとすごくテンション高めの番組になっちゃうので、バランスとしてはよかったのかもしれないですね。

――そうですね(笑)。当時、周囲の人たちの反応はどうでしたか。

平井 今ぱっと思い出したのは、当時上司だった福井謙二さんから「ああ大変だね」としみじみ話しかけられたんです。「帯番組はボディブローのようにきいてくるから、体調管理だけは気をつけて」と。スポーツの知識より、体調や体力を一番に心配していただいて、たしかに体調管理も仕事のうちなんだと思い至って、ハッとしました。

お風呂に入って1時間だけか、メイクのまま2時間か

――実際のところ、体調や体力面はどうでしたか。

【次ページ】 お風呂に入って1時間か、メイクのまま2時間寝るか

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