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現役東大生が分析する“レアル・マドリーの強さの秘密”とは?「現代サッカーのトレンドを全力で否定」「いい意味で“型”がないんです」 

text by

澤田将太

澤田将太Shota Sawada

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photograph byEtsuo Hara/Getty Images

posted2022/06/29 11:02

現役東大生が分析する“レアル・マドリーの強さの秘密”とは?「現代サッカーのトレンドを全力で否定」「いい意味で“型”がないんです」<Number Web> photograph by Etsuo Hara/Getty Images

14度目のCL優勝を飾ったレアル・マドリー。その“理不尽な強さ”の一端を東大ア式蹴球部テクニカルスタッフの木下慶悟さんが解説してくれた

日本における“サッカー分析”の現在地

――木下さんが通う東大工学部のシステム創成学科では、主にどんなことを専攻しているのでしょうか。

「ざっくりとした説明で恐縮ですが、さまざまなシステムによって世の中をいかに効率化し、動かしていくのか? みたいなことを学んでいます。経済システムや金融システムだけでなく、僕はサッカー自体もひとつのシステムとして捉えていて、その研究をしています。非常に複雑なのですが、ピッチ上にいる22人の働きを定量化したり、選手個人をデータ化することで、たとえば移籍マーケットで選手を評価するうえでの指標を作ることもできるかもしれません」

――テクニカルユニットで行っているスカウティングやデータ分析にも生かせそうですね。卒業後はそれを武器にサッカー界で仕事をするという構想もあるのでしょうか?

「海外クラブには分析スタッフがたくさんいますし、それこそインスブルックが東大ア式に業務委託しているような例もあります。でも、日本ではまだそれほどプレゼンスが高くないので、“サッカーの分析”に限ると働き口そのものが少ない。強豪国との差を埋めるには必要不可欠な部分だと思うのですが……。海外で仕事をする選択肢もありますが、個人的には日本で働くのが理想ですね」

――仮にやりがいのある仕事が見つかっても、その後のキャリアや待遇面について考えると、たしかに難しい選択だと思います。

「来年からは大学院で研究を続ける予定なのですが、その先、サッカーに関係した仕事をするのかどうかは自分でもわかりません。もちろんサッカーが好きであることは変わりませんし、結果的に好きなことに携わって生きていければ理想的だと思っています」<前編から続く>

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国内最大級の分析ユニット、海外クラブと提携… 東大サッカー部のテクニカルスタッフが語る「Jのクラブにはない強み」とリアルな学生生活

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