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《資産46兆円のサウジマネー》がニューカッスル買収… PSG、シティを上回る資金力でモウリーニョ、ハーランド獲りもある?
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山中忍Shinobu Yamanaka
photograph byGetty Images
posted2021/10/15 11:01
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3億ポンド強で買収されたニューカッスル。イングランド北東部の古豪が手に入れた資金力はシティの14倍の規模となる
噂の新監督候補には、スコットランドのレンジャーズで監督初挑戦中のスティーブン・ジェラード、昨季チェルシーでプレミア監督初挑戦が1シーズン半で終わったフランク・ランパードの両若手から、そのチェルシーでプレミア優勝監督となっているアントニオ・コンテ、現職ベルギー代表監督として2018年W杯で3位、イングランドでもウィガン時代にシティとのFAカップ決勝で勝利監督となったロベルト・マルティネスまで、数人の名前が挙がっている。
理想の展開はベニテスが下地を築き、モウリーニョヘ
新経営陣の理想は、今年1月からアシスタントとしてコーチングスタッフとなった地元出身者で、今夏のEURO2020ではイングランド代表でコーチを務めたグレアム・ジョーンズの暫定指揮を経て、エバートンからラファエル・ベニテスを引き抜くというシナリオか? 鋭いカウンターを身上とする監督だが、ニューカッスルのファンは、2015-16シーズン終盤から采配を振るった3年3カ月の間に、ベニテス体制下のサッカーを守備的だとして否定的に捉えはしなかった。
受け継いだチームの降格後も指揮を執り、即座のプレミア復帰を実現したベニテスは、前オーナーが移籍市場での支援を拒み続けなければ、契約更新でファンに望まれながらの続投となっていたはずだ。
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堅守志向の指導者は、今季開幕7戦でリーグ最多タイの16失点を記録しているチームの立て直しに打ってつけで、ニューカッスル復興への下地を築く最適者だろう。
下地が整った後、ジョゼ・モウリーニョへのバトンタッチでも実現すれば、個人的には理想の展開と思える。ベニテスと同様に堅守速攻を得意とする戦術家だが、ベニテスには薄い勝負師としての一面も備えるモウリーニョは、2度目のチェルシー時代が解任で幕を閉じた6年前から、「終わった」とみなす世間を見返したいはずだ。
プレミア再挑戦の舞台が、クラブの元名将で、自身の恩師にも当たる故サー・ボビー・ロブソンに縁のあるニューカッスルとなれば面白い。本人も言っていたことだが、当時のニューカッスルが優勝ではなく残留を争うレベルのクラブだったことから、検討すらあり得ないままだったが、オーナー交代を機にクラブが変わり始めれば、今季から3年契約で就任しているローマと同等以上に魅力ある就任先と思えるのではないか?