7大会連続W杯出場に“赤信号”…「3つの決定機は前半」サウジ戦の森保ジャパンから考える〈1点が遠すぎる問題〉

　最終予選突破に赤信号が灯った。上位2位以内でのストレートインについては、「黄色」ではなく「赤」である。

　グループ内の各国が10月7日に3試合目を終え、日本を1対0で退けたサウジアラビア、オマーンを3対1で下したオーストラリアが3連勝で勝点を「9」に伸ばした。日本はオマーン、中国とともに1勝2敗で勝点3にとどまっている。

　12日のオーストラリア戦を含め、7試合を残している。サウジにリベンジをする機会はある。だが、次の直接対決で勝利しても、サウジが取りこぼさなければ勝点差を引っ繰り返せない。

3位でも可能性はあるが「険しすぎるプレーオフの道」

　勝点と同時に気になるのは得失点差だ。

　オーストラリアのプラス6、サウジアラビアのプラス4に対して、日本は1得点2失点のマイナス1だ。グループ内の順位は勝点、得失点差、総得点の順に決まっていく。ここから巻き返して勝点で並んでも、得失点差で及ばない可能性がある。

　3位でもW杯出場の可能性はあるが、その道のりは険しい。別グループの3位を倒してアジア代表となり、北中米カリブ海、南米、オセアニアのいずれかのチームとの大陸間プレーオフを勝ち抜かなければならないのだ。

　プレーオフは最終予選終了後の開催となる。ストレートインなら実現可能なテストマッチを、戦えないことになる。本大会へ向けた強化に、遅れが生じてしまうのだ。

　どんな角度から見ても、この段階での2敗は痛い。あまりに、痛い。

試合後の選手たちの表情が失った勝点の重さを物語る　©Getty Images

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　10月7日のキング・アブドゥラ・スポーツシティスタジアムは、紛れもないアウェイだった。新型コロナウイルスによる入場制限がキックオフ2日前に解除され、敵地の観衆で埋め尽くされたのだ。

　難しい試合となったのは間違いない。しかし、声を出しての応援が可能な中東のスタジアムで、結果を残してきた歴史がある。初めてのシチュエーションではない。

過去2戦2敗アウェイの地…しかし“意味合い”が違う

　サウジアラビア第2の都市ジェッダでは、2度戦って連敗している。スコアはこの日と同じ0対1だ。だからといって、「相性の良くない場所で今回も負けた」とはならない。

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