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中西哲生に聞く「OA3人の何がスゴい?」「久保建英や三笘薫の起用法は?」知っておくべき“4つのポイント”
text by
中西哲生+戸塚啓Tetsuo Nakanishi + Kei Totsuka
photograph byAFLO
posted2021/06/23 17:01
森保監督が選んだチームは、どのような強みを持つのか。開幕までに突き詰めたいポイントはどこか。久保建英のプレー解説でお馴染みの中西哲生氏が徹底分析する
その3)“中村憲剛イズム”田中碧が左ボランチへ
左ボランチでは田中碧の出場が予想される。彼と同じ川崎フロンターレに所属する旗手と三笘を同時起用すれば、クラブで培っているコンビネーションを左サイドに持ち込むことができます。
田中碧は中村憲剛さんの薫陶を受けています。昨シーズン限りで引退したフロンターレのレジェンドから、相手を見てサッカーをしながら立ち位置を考えてボールを受け、相手が寄ってこなければ持ち出したりパスを出したりして、プレッシャーを受けたら簡単にはたいてまた動き直す、ということを徹底された。22歳でも頭のなかには中村憲剛さんの教えが詰まっており、攻撃にリズムを生み出しています。
攻撃でもうひとつポイントになるのは、1トップを含めたコンビネーションでしょう。上田綺世と前田大然はそれぞれに特徴がありますが、彼らと2列目の選手たちがお互いの良さを引き出せる関係性を築いてほしい。
その4)チームの特徴を生かす「久保建英の存在」
チームメイトの特徴を生かすという意味では、久保の存在が頼もしい。彼は「個」で局面を打開できるタレントですが、周囲の選手の能力を最大化できる。右サイドの堂安ともポジションチェンジをしながら、お互いがバランス良くプレーできています。
リーガ移籍後は2列目の右サイドや3トップのウイングでプレーすることが多いためか、トップ下ではどうなのかとの声も聞こえてきます。私自身は、そうした懸念を抱いていません。