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【解任説にコロナ陽性】頑固なジダン “有望株飼い殺し”とベテラン頼りでマドリー停滞…変革の時は近いか
text by
横井伸幸Nobuyuki Yokoi
photograph byGetty Images
posted2021/01/23 11:01
スペイン国王杯で不覚を取ったジダン監督率いるレアル・マドリー。“現時点では解任せず”との報道があるが、第2次政権は停滞した状態となっている
今季2度目の怪我を12月下旬に癒やした彼は、年末のリーガ第16節エルチェ戦から先の国王杯までの5試合に続けて出場しているが、『ABC』紙の記者はこう書いている。
「アザールの動きはスローモーション。彼の遅さはテレビでは感じられないかもしれないが、現場で見ると桁違いだ」
それでもジダンはアザールを使い続ける。
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フィジカルコンディションを万全の状態にもっていくには試合に出る必要があるという本人の訴えを、ジダンが信じているからだという。
ジダン曰く「我慢強く待ってやらなきゃ」
「アザールは、良い試合をして、ゴールを決めて、自信を取り戻さねばならない。だが、少しずつだ。彼がどんな選手か我々はよく知っている。我慢強く待ってやらなきゃ」
これは、スーパーカップのアスレティック戦後のジダンのコメントだ。当夜アザールは67分間ピッチの上にいたが、「これは」というプレーは2度見せただけだった。アザールがチェルシー時代のパフォーマンスを取り戻したら、たしかにジダンは今季の体裁を取り繕うことができるだろう。
しかし根源的には何も変わらない。
「新しいR・マドリー」のために、クラブが動くときが来ているのかもしれない。