リーガ・エスパニョーラ最前線BACK NUMBER
【解任説にコロナ陽性】頑固なジダン “有望株飼い殺し”とベテラン頼りでマドリー停滞…変革の時は近いか
text by
横井伸幸Nobuyuki Yokoi
photograph byGetty Images
posted2021/01/23 11:01
スペイン国王杯で不覚を取ったジダン監督率いるレアル・マドリー。“現時点では解任せず”との報道があるが、第2次政権は停滞した状態となっている
1月14日に行われたスーパーカップ準決勝アスレティック・ビルバオ戦までの全選手の公式戦出場時間を見ると、18年以降に加入した選手で上位に名前があるのはGKクルトワとSBメンディだけ。
一方で33歳のベンゼマが3位、31歳のクロースが5位、35歳のモドリッチが6位で、まもなく29歳となるカゼミーロは7位、同じく29歳のルーカス・バスケスは8位、34歳のセルヒオ・ラモスは9位に入っている。
呼び戻したウーデゴールも367分だけ
昨年夏、R・マドリーは2021年6月末までの約束でR・ソシエダに貸し出していたウーデゴールを呼び戻した。それは、ジダン当人の要望だった。
しかし、今季これまでウーデゴールに与えられた出場時間は9試合367分のみ。すでに見限られたことを実感している彼は、R・ソシエダへの再度のローン移籍を希望していた。一方、クラブはリーガ上位を争うライバルではなく、セバジョスも在籍するアーセナルへの貸し出しという形を取ろうとしている。
昨季大きく成長したバルベルデは序盤こそ先発で起用されていたが、昨年末から出番が減り、育成部門の関係者は首を捻っている。モドリッチとクロースがキビキビ動けるのはせいぜい60分までなのに、なぜ、元気なバルベルデが使われないのか。
「チームが彼を必要としていることがわかる。試合の終盤だけでなくもっと出すべきだ」
若手に対する信頼はあっという間に失うジダンだが、実績あるベテランたちには忍耐をもって接している。
ウーデゴール同様、獲得を自ら求めたアザールのことだ。