どのぐらい選手を代表のために拘束できるのか……。

「準備を円滑に進めるための最大の課題は、森保の要望通りに選手を集められるかどうかだ。ヨーロッパ組の選手たちが、五輪代表のために本当に時間をとれるのか、と。

　五輪はFIFAの公式イベントではない。開催時期も7月下旬から8月上旬にかけてで、ヨーロッパのクラブチームでは次のシーズンに向けての準備期間にあたる。そこでどう折り合いをつけるのかは、監督や協会がハッキリさせねばならないことだ。

　どのぐらい選手を代表のために拘束できるのか――日本にとって、招集できる選手を確保することそのものが、最も重要な準備作業になる。

　ただ、私はそう心配していない。

　なぜなら東京五輪は世界大会であり、その重要性をクラブも理解して対応すると思われるからだ。

　日本は望む選手を容易に確保できるのではないだろうか。そこに問題があるとは思えないから、あとは誰が招集可能かをできるだけ早くチームの内外でハッキリさせることだ」

2つのメソッドを取ることができる。

「3月の2試合、南アフリカ戦とコートジボワール戦はとても重要だ。

　森保にとっては、五輪直前の準備期間の前に、望む選手を集められる唯一の機会であるからだ。ヨーロッパ組に加えてオーバーエイジも招集できる。

　同時期に、A代表のワールドカップ予選もある。日本の2次予選突破はもう決まったも同然なのだから、五輪出場メンバーを確定するいい機会だ。オーバーエイジと国内組、ヨーロッパ組を交えたベストのグループを作れるはずだ。

　私が森保の立場だったら、ふたつのメソッドをとることができる。

　ひとつ目の――『プランA』は、4試合を戦うために40人の選手を一緒に招集する、ということだ。そこからどうするかは……細かいところ、具体的なところまでは思い浮かばないが、森保が2つのグループを一緒にしてまとめるのが最善だと思っている」

――なぜなのですか？

「集めた選手で、まずはグループ分けをして2つのチームを構築し、五輪代表選手たちをオーバーエイジまで含めた状態で評価をしたい。そのためにも、まずは3月の4試合を最大限に利用することが重要になってくるのだが……」

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