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なでしこの新エース・長谷川唯。
W杯では不完全燃焼、五輪を狙う。

posted2020/03/11 07:00

 
なでしこの新エース・長谷川唯。W杯では不完全燃焼、五輪を狙う。<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

text by

石井宏美

石井宏美Hiromi Ishii

PROFILE

photograph by

Kiichi Matsumoto

 世代別代表では飛び級で上の年代のカテゴリーでのプレーも経験した。'14年のFIFA U-17女子W杯では優勝に貢献し、準MVPにあたるシルバーボール賞にも輝いた。'17年3月にはA代表デビュー。現在は新世代のなでしこジャパンの中心選手として、サイドハーフやトップ下など攻撃的なポジションで獅子奮迅の活躍を見せている。

 身長156cmと小柄だが、絶妙なポジショニングでピンチの芽を摘み、状況判断にも優れる。攻撃では多彩なテクニックで相手を翻弄。そのスタイルを支えているのは、本人も強みと自負する運動量の豊富さだ。

 自身を向上させることに余念がない彼女の視線は、さらなる高みへと注がれている。

「自分の持ち味は味方に点を取らせるための最後の決定的な仕事、チャンスメイクです。ただ、さらに上のレベルで活躍するためには、今以上にゴールを取ることが必要になってくる。とくに今年はそこを意識してプレーしていきたいと思っています」

はじめてのW杯は不完全燃焼。

 昨年6月、幼い頃から目標にしてきたW杯の夢舞台にたどり着いた。しかし、グループステージ初戦での負傷が響き、その後、2試合はスタメン落ち。先発復帰した決勝トーナメント1回戦の対オランダでは、待望のW杯初ゴールを挙げるも、チームはベスト16で敗退。不完全燃焼に終わった。

「これまでのサッカー人生でほとんど怪我をしたことがなかったのに、W杯のタイミングに重なってしまって。100%の状態で挑めなかったことがなによりも悔しかったですね。ただ、もっと突き詰めてプレーすれば、上を目指せるという感覚も掴めました。東京五輪では結果を残したいですし、これまでお世話になった方々に恩返しする意味でも、いいプレーを見せたいです」

 自分と向き合い、戦いながら成長する。3年後に再びW杯の舞台に立ち、リベンジを果たすため、まずはこの夏、東京で輝く。

長谷川唯Yui Hasegawa

1997年1月29日、宮城県生まれ。日テレ・メニーナを卒業後、日テレ・ベレーザ(現日テレ・東京ヴェルディベレーザ)へ。'17年3月にA代表デビュー。昨年はチームのプレナスなでしこリーグ、リーグカップ、女子クラブ選手権、皇后杯の4冠達成に貢献した。156cm。

#長谷川唯
#日テレ・東京ヴェルディベレーザ
#東京五輪
#オリンピック・パラリンピック

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