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今度こそブームでは終わらせない。
リーチ、流、姫野がTL開幕に語る事。 

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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photograph byNaoya Sanuki

posted2020/01/02 08:00

今度こそブームでは終わらせない。リーチ、流、姫野がTL開幕に語る事。<Number Web> photograph by Naoya Sanuki

ジャパンがW杯でなしとげたことを、2023年につないでいく。それはトップリーグの仕事だ。

リーチ「4年前はだんだんお客さんが……」

 '15年と'19年のW杯で日本代表のキャプテンを務めたリーチ マイケル(東芝)は、12月25日の共同取材で引き締まった表情をのぞかせた。W杯当時より濃い目に整えられた髭が、31歳のW杯経験者の精悍さを際立たせている。

「'15年の後のリーグは、最初はすごく盛り上がったけれど、だんだんとお客さんの人数が少なくなっていったと聞きました。'19年は日本開催のW杯だったので、テレビを観てファンになってくれた人も多いと思います。4年前と同じように少なくならないように、ラグビーをずっと好きになってもらえるようにしなければならない。そのために熱い試合をしなければいけない」

 '19年のW杯で日本代表のリーダー陣を形成した流大(サントリー)も、今シーズンの重要性を口にする。

 27歳のスクラムハーフはショーン・マクマーン、マット・ギタウとともにチームの共同主将に名を連ねつつ──彼自身は4シーズン連続のキャプテンである─―リーグ全体にも思いを寄せている。

「全16チームでトップリーグを盛り上げていくことが使命だと、僕自身は感じています。W杯をきっかけにラグビーが盛り上がったのはすごく嬉しいですが、これからどうしていくのかが大事。会場へ足を運んでくれた人に『次もまた観たい』と思ってもらうこと、僕ら選手が子どもたちの憧れの存在になっていくことが、これからのラグビー界には必要だと思います。

 日本のラグビーの価値を、さらに上げていきたい。そのために僕は、グラウンドのなかで質の高いプレーをすることが使命だと考えています」

姫野「協会やメディアとOne Teamに」

 16チームのキャプテンが勢揃いした25日のカンファレンスでは、姫野和樹もリーグの将来像を思い描いていた。W杯で名を馳せた25歳は、トヨタ自動車のキャプテンを3年連続で任されている。

「ラグビーというスポーツへの関心が高まっているのは、素直に嬉しいです。ただ、ずっと来てもらえるようにするために、グラウンドでラグビーの魅力や素晴らしさを発信していきたい。協会の方々やメディアの皆さんとOne Teamになって、ラグビー界を盛り上げていけたらと思います」

【次ページ】 強豪選手の移籍で、リーチですら競争。

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