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泥臭い香川真司こそ代表の原点だ。
長友、高徳、岡崎も一致する覚悟。 

text by

寺野典子

寺野典子Noriko Terano

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posted2018/06/15 17:30

泥臭い香川真司こそ代表の原点だ。長友、高徳、岡崎も一致する覚悟。<Number Web> photograph by Getty Images

香川が前線で労をいとわぬ守備を見せたことがチーム全体にも波及した。

これがコロンビアだったらと思うと……。

 パラグアイという相手、選手の組み合わせ、試合状況、そして何より、ワールドカップ本番で戦うコロンビアを考えたとき、パラグアイ戦の結果や内容によって、楽観視する選手はひとりもいない。

 岡崎が表情を引き締めてそう語っている。

「ガーナ戦、スイス戦と戦い、チームとしての方向性は見えてきている。それを具体化、具現化したというか、なにを最低限やらなくちゃいけないのかっていうのは、パラグアイ戦で示せたとは思う。

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 でも、パラグアイは、自分たちのプレスをかわすようなスタイルではなかったので、気持ちよくプレスをかけられた部分はあった。だから、相手が変わればまた違うので、コロンビアへの準備が大事になってくる。

 実際、あれだけチームとしていいプレッシャーをかけることができても、パラグアイ戦では先制点を許してしまった。これがコロンビアだったらと思うと、簡単に自分たちが逆転できるシチュエーションになるのかなって思う。ワールドカップになったら、リアルに勝ちに行くというチームばかりだと思うから、失点は防げるものは防いでいかないといけない」

楽観的な気持ちになるのは避けたい。

 パラグアイ戦でつかめた手ごたえやチームとしての方向性は確かにある。しかしそれは戦う術ではなく、戦う志なのだ。香川もこう語っている。

「チームとして準備した形がこうやって、結果に出たことが非常に良かったと思いますね。ただ、やっぱり、次は別物。別物として考えないといけない。こんなに簡単にプレスがハマることもないし。攻撃も、簡単にバイタルに進入できるスペースがあるかもわからない。いろいろな準備をする必要があるし。

 楽な気持ちだったり、楽観的な気持ちになることは絶対に避けたい。厳しいくらいのイメージは、常に持ちたいなと思っています」

【次ページ】 積極的なマインドを持ち続けないと。

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