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長谷部誠は毎日が日本人の新記録。
欧州の1部で10年、キャプテンも板に。
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![寺野典子](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/6/3/-/img_63c0172edf1a3eec5d5017836b5eb9301895.jpg)
寺野典子Noriko Terano
photograph byGetty Images
posted2018/01/31 07:00
![長谷部誠は毎日が日本人の新記録。欧州の1部で10年、キャプテンも板に。<Number Web> photograph by Getty Images](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/0/a/700/img_0a89977cff167d7687af4a3079ee8b03128420.jpg)
チームにおけるキャプテンマークは、周りが考えるよりも重たいものである。そして長谷部ほど似合う男もそういない。
欧州で10年、34歳になった長谷部がつくる歴史。
実は昨季も、この時期にフランクフルトは3位まで順位を上げた。CLを狙える位置につけたものの、3月11日に長谷部がひざを負傷して離脱すると低迷し、結果的に11位でシーズンを終えた。
「『いけるぞ』みたいな感じになって結局失速したので、そういう意味では、本当に謙虚にやっていかなきゃいけない。監督もそれについては、かなり言っていますね。『もちろん夢は見ていいけど、目の前の1試合1試合をしっかりやっていくことが大事。それが夢に繋がっていく』と」
そんなコバチ監督の言葉は、今の長谷部にも通じる言葉だろう。1月18日の誕生日を迎え、34歳になった。W杯ロシア大会も控えているし、リベロとしての進化も楽しみだ。
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しかしそれ以上に大切なのは、今日の1日、今日の1試合。その積み重ねが未来を作っていく。ここに至るまでの10年間も、きっと同じように長谷部は実直に歩んできたのだろう。
移籍2シーズン目にリーグ優勝。7シーズン目には降格。そして9シーズン目には入れ替え戦も経験している。8試合連続ベンチ外という憂き目も味わった。そして大きな負傷も。
あらゆる波を乗り越えての10年間だった。そして迎えた11年目。欧州4大リーグの1部でこれほど長くプレーし続けた日本人選手はいない。記録はいつか誰かに破られるかもしれないが、ここからの長谷部の歩みは日本サッカー界の歴史になる。
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