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新戦力を発見してこそE-1は成功。
中国戦で目を引いた4人の存在感。

posted2017/12/13 11:35

 
新戦力を発見してこそE-1は成功。中国戦で目を引いた4人の存在感。<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

サイドバックをめがけてハイボールを蹴る戦術が一般化し、サイドでも空中戦は避けられない。植田直通ならば高さは完璧だ。

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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Yuki Suenaga

 ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が今大会に何を求めているのかが、2試合目にしてはっきりしてきた。

 12月12日に行われたE-1選手権の中国戦で、日本は2-1の勝利をつかんだ。日本は出場4カ国で唯一の連勝となり、勝点6で首位に立っている。

 極東4カ国の大会でタイトルをつかむことに、意味がないなどと言うつもりはない。ただ、結果がすべての大会ではない。むしろ、欲しいのは内容である。具体的に言えば、ロシアW杯を射程に捉える選手がいるのか。海外組を交えたチームに食い込んでくる選手はいるのか、だ。

 中国のスタメンには、180センチを超えるフィールドプレーヤーが8人並んだ。途中出場の3人のうち2人も、180センチ以上のサイズだ。

 高さから受ける圧力は強い。とはいえ、ロシアW杯で対戦するポーランドの比ではない。中国と同じかそれ以上のサイズの選手と、この日よりもはるかにインテンシティの高い攻防を繰り広げなければならない。中国相手に劣勢を強いられるような選手は、その時点でW杯への挑戦権を失うのだ。

監督は「A代表候補が何人も出てきた」と評価。

 試合後のハリルホジッチ監督は、「A代表候補が何人も出てきた」と話し、質問に答える形で具体的な名前をあげていった。小林悠、今野泰幸、植田直通、伊東純也らのプレーに、一定の評価を与えている。

 最前線中央でプレーした小林はデュエルに果敢に挑み、その勝率も悪くなかった。84分にあげた先制弾は、前半から続けてきたハードワークが実を結んだと言える。この時間帯は中央ではなく右サイドへポジションを移していたが、マイボールの局面では迷わずにゴール前へ入っていく姿勢が代表初得点につながった。

 シュートへ持ち込むまでの流れについては、所属クラブとの違いに直面している印象がある。彼が一番欲しいタイミングで、必ずしもボールを受けることができていない。

 それでも結果を残したところに価値がある。自分の良さを最大限に引き出してもらえなくとも、周囲に合わせていくことでチームに貢献するのが、代表チームでの彼の立場だからだ。

【次ページ】 サイドバックで期待通りの仕事をした植田直通。

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