サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
ボランチ、CB、そして4バックの右。
万能・遠藤航をハリルはどう使う?
posted2017/10/06 07:00
text by
轡田哲朗Tetsuro Kutsuwada
photograph by
Takuya Sugiyama
試行錯誤の続いてきた浦和レッズの中で、大きな発見と言えるものが生まれたのかもしれない。直近の公式戦2試合であるAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の上海上港戦と、J1第28節のベガルタ仙台で、遠藤航が右サイドバックで起用されたことだ。
遠藤は浦和に加入する前の湘南ベルマーレでは主に3バックの右センターバックを務め、リオデジャネイロ五輪に出場したチームでは4バックの前に立つダブルボランチの一角、浦和ではミハイロ・ペトロヴィッチ監督時代に3バックの中央、堀孝史監督に交代した後には4バックのセンターバックを務めてきた。
守備的なポジションのユーティリティープレーヤーとして知られる選手でありながら、意外と経験していなかったのが、4バックのサイドバックだった。
堀監督は遠藤のコンバートを「ボールを奪う力もありますし、攻撃参加、奪ったボールをそのまま攻撃につなげられる力もあると思っています。そういう部分を期待して起用しています」と説明した。
「運動量などの面で自分のためになるのかも」
果たして、上海戦と仙台戦の2試合を見て、遠藤の右サイドバックはアリだという印象が強まった。これまでセンターバックとしては生かしきれていなかった長所が発揮できやすくなっているからだ。遠藤自身も、まずは上海戦を終えた時点でサイドバックに好印象を抱いていることを話していた。
「(サイドバックの)難しさは特にないし、どちらかと言うとやりやすいですよ。今の自分にとっては4バックのセンターバックをやるより、サイドバックをやる方が運動量などの面で自分のためになるのかもしれないですね。(上海戦は)基本的には守備を意識して戦ったので出ていく回数は多くなかったけど、サイドバックなら攻撃に絡むこともやっていきたいという気持ちはありつつ、後ろの重心を置いて構えるのも大事なので、バランスを見ながらやろうと」
上海戦では逆サイドの槙野智章が、アジアでは規格外の能力を持つFWフッキをマンツーマンに近い形で見ていた。一方、遠藤のサイドにはブラジル人アタッカーのFWエウケソンやMFオスカル、中国代表FWウー・レイといった選手が出入りする状況にあった。フッキと槙野のバトルほど極端ではないにしても、右サイドバックが対峙することの多いゴールから左45度のポジションを得意とするアタッカーは数多い。そうした相手と対峙した時に、遠藤の地上戦の強さが生きてくる。