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ロッテのチーム打率が衝撃の1割台。
戦後最低をひた走る歴史的な貧打線。

posted2017/05/09 07:30

 
ロッテのチーム打率が衝撃の1割台。戦後最低をひた走る歴史的な貧打線。<Number Web> photograph by Kyodo News

不振に陥った主力が1人ならまだ手の打ちようがある。しかし打率1割台以下がスタメンに約半数並ぶこともあるのが、ロッテの現状だ。

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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 ゴールデンウィークが終わった。各地の球場は満員のお客で揺れていたが、記録マニアの胸もちょっとざわついている。

 千葉ロッテマリーンズが、チーム打率1割台のまま、30試合を経過したのだ。

<パ・リーグ6球団のチーム打率(5月7日終了時点)>

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楽天 打率.274 27試合    923打数 253安打 
ソフトバンク 打率.265 32試合 1053打数 279安打 
オリックス 打率.262 29試合 953打数 250安打 
西武 打率.248 29試合 983打数 244安打 
日本ハム 打率.231 31試合 1004打数 232安打 
ロッテ 打率.185 30試合 937打数 173安打 

 リーグ打率は.244、昨年が.259だから、やや投高打低にはなっているが、ここまで極端に低くなるほどではない。

角中が負傷離脱、助っ人は期待外れ、鈴木も急落……。

 昨年、ロッテはリーグ打率とほぼ同じ.256だった。選手が大幅に入れ替わったわけではないから、今年の異様さがわかる。首位の楽天とは9分近い大差になっている。

 個々の選手を見ると、キャプテン就任4年目の鈴木大地はずっと3割をキープしていたが、ここへきて打率が急落して.286、規定打席に達しているのは他に井上晴哉(.220)がいるのみ。

 昨年首位打者の角中勝也は故障で離脱(.182)。外国人のダフィーは.197、パラデスは.130、大嶺翔太は.151、3割を打ったこともある清田育宏も.138という信じられない数字だ。

 得点も断トツ最下位の77、1位ソフトバンクとは61点もの差が付いた。

【次ページ】 エース涌井は6試合投げて援護点がわずか11。

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