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わずか4年で戦力外通告「マジか…もう1年やれるかと」まさかのドラフト指名漏れも経験、元中日・岡野祐一郎が初めて語る“スカウトに転身を決めた日”―2024下半期読まれた記事
text by
中村計Kei Nakamura
photograph byNumberWeb
posted2024/12/21 06:01
中日で4年間プレーし、昨年現役を退いた岡野祐一郎、30歳
「今でも一瞬、思うことはあるんです。今、このチームに自分がいたら、どうなんだろう、って。やれるかもな、と。でも、ダメだったからクビになったわけですからね。別に未練というほどの未練はもうないです。いちおう、野球を続けようと思えば続けられる環境はあったけど、断っていますし。現役でいるよりもスカウトという仕事の方により魅力を感じたということなんだと思います」
プロ野球のスカウトといえば、ほぼ例外なく真っ黒に日焼けしているものだ。だから岡野と会うときも「真っ黒になりましたね」と声をかける準備をしていた。ところが出てきたのはまったく反対の言葉だった。
「……真っ白ですね」
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岡野は毎日、室内でパソコンをいじっているのかと思えるほど肌が白かった。
「嫌なんです、焼けるの。なんか、いかにもスカウトという感じがして」
そう言って岡野が笑った。スタンドで観戦しているときは日焼け止めクリームを念入りに塗った上に大きなつばの帽子を深々とかぶり、顔はフェイスカバーで覆い、腕にはアームカバーをはめていた。
「(日焼け防止グッズが)どんどん増えていってます。先輩からは『太陽から逃げんなよ』って言われてます。たまに球団事務所に行くと『仕事やってるの?』みたいな。『いや、対策ばっちりやってるんで』って」
ある天才の岡野評
岡野の青山学院時代のチームメイトに、小・中学校時代は東北エリアで大谷以上に「すごい」と言われていた仙台育英出身の渡辺郁也がいる。彼に「岡野はなぜプロに行けたと思うか」と尋ねると、こう答えた。
「周りが遊んでいても、俺は俺でやると。誰に迷惑をかけるわけでもなく、超マイペースでした。岡野はフツーに周りに興味がないんだと思います」
でも、だからこそカメになれた。