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「森保ジャパンは戦術の引き出しが少ない」の誤解…森保一監督に直撃した“戦術的な質問”、本音で語る「アジアカップの反省でもありました」

posted2024/10/17 11:26

 
「森保ジャパンは戦術の引き出しが少ない」の誤解…森保一監督に直撃した“戦術的な質問”、本音で語る「アジアカップの反省でもありました」<Number Web> photograph by Keiji Ishikawa

NumberWebのインタビューに応じた森保一監督(56歳)

text by

木崎伸也

木崎伸也Shinya Kizaki

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photograph by

Keiji Ishikawa

サッカー日本代表、森保一監督のインタビュー。10月15日のオーストラリア戦では1-1と引き分けたもののW杯最終予選でここまで4戦無敗、18得点1失点とトップを独走する日本代表。チームを率いる森保監督に直撃した、マニアックな戦術の話。【全2回の後編/前編も公開中】

◆◆◆

 森保ジャパンは戦術の引き出しが少ない――。

 森保一監督が戦術を明かさない哲学を持っていることも影響して、そういうイメージがあったかもしれない。

 しかし、もはやこの見立ては正しくないのではないか。

「そこは過去4年間で変わったところです」

 6月のミャンマー戦とシリア戦前半にドリブラーをウイングバックに置く攻撃的3バックを新たに採用し、さらにシリア戦後半にはセンターバックタイプを4人並べる4バックを試した。まるでマンチェスター・シティやアーセナルのような引き出しの多さである。9月に始まったW杯最終予選では攻撃的3バックを継続している。

 森保監督はJFAハウスで行ったインタビューでこう明かした。

「過去4年間は自分の中でグローバルスタンダードだと思ってやっていたことが実際には違うときもあり、自分の感覚で選手に働きかけている部分があったと思います。ピッチ内について言えば、『高い強度の中で技術を発揮しながら、戦術的オプションがより求められる』ということを学びながらやってきた4年間でした。

 サンフレッチェ広島で監督をやらせてもらったときは、ひとつの戦術を愚直に突き詰めて戦い抜けば、勝つ確率は上がると考えていました。今もその考え方は基本的に変わりませんが、ヨーロッパで戦っている選手たちは状況に応じて『ああする、こうする』ということを具体的に監督から伝えられている。

 それは試合を見ていても感じるし、実際に選手とコミュニケーションを取るとわかります。具体的に伝えること、オプションを持つことが大切だと考えるようになりました。

 耐えしのいで最後に自分たちのペースに持って行くというやり方があってもいいですが、難しい状況に陥ったときに対策を打てる方がいいと考えるようになった。『よし、プランBで行こう』みたいな感じで。そこは過去4年間で変わったところです」

朝から夜までぶっ通しで映像を見る

 森保監督は週末にJリーグを現地で視察し、空いた時間にヨーロッパでプレーする選手たちの試合をチェックするという生活を2018年から続けてきた。週明けは朝から夜までぶっ通しで映像を見ることも少なくない。

【次ページ】 3バック→4バック…あえて変更した理由

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