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誰も知らない森保一BACK NUMBER
「私はウワサ話で人を評価しない」森保一監督が明かす真相…物議の“守田発言”のあと「守田英正と2人だけで話した」《最強日本代表のウラ側》
posted2024/10/17 11:25
text by
木崎伸也Shinya Kizaki
photograph by
Keiji Ishikawa
サッカー日本代表、森保一監督のインタビュー。10月15日のオーストラリア戦では1-1と引き分けたもののW杯最終予選でここまで4戦無敗、18得点1失点とトップを独走する日本代表。森保監督に聞くマネジメント、そして「過去最強」と言われるチームの裏側。【全2回の前編/後編も公開中】
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「ウワサ話で人を評価しない」
もし職場で上司への批判が聞こえてきたら?
批判が妥当かどうかにかかわらず、組織内に一定の気まずさが漂うことは間違いない。威厳を損なわないために聞かなかったことにする、もしくはなかったことにする上司が日本では多いのではないか。批判を真正面から受け止めると、反作用で組織がバラバラになりかねない。問題意識の熱が自然消滅するのを待つのが得策だ。
しかし、日本代表を率いる森保一監督の流儀は違う。
批判が聞こえてきたときには、目を背けず、批判を口にした本人に会い、膝を突き合わせ、どんな思いを抱えているかに耳を傾ける。
森保監督はJFAハウスで行ったインタビューにおいて、目に力を込めて言った。
「噂話で人の評価を下すのは正しくない。本人に真意を確認して評価します。やっぱり本人に直接確かめないと、真実かどうかわからないので。そのうえで同じ道を進むのか、違う道に分かれるのか決めます」
その際に大切にしているのが、相手に先に話をしてもらうことだという。
「必ず相手に最初に話してもらいます。最初にこちらから何か言いすぎると、その話に沿って答えが返ってくるので。真意をわかったうえで判断したいんです」
少ない情報で決めつけず、当事者に耳を傾けることから始める――。それが森保流の危機管理術である。
“守田発言”「言葉の真意を聞きました」
それが発揮されたのが、アジアカップ敗退後の“守田発言”だった。
今年2月、日本がアジアカップ準々決勝でイランに敗れた試合後、守田英正はミックスゾーンでこう話した。