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「“前髪直す人”みたいに言われていますけど…」自己流メイクのこだわりも…山本有真(24歳)が明かす“美意識の理由”「堂々と走れるんです」 

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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photograph byAFLO/Takuya Sugiyama

posted2024/05/01 11:06

「“前髪直す人”みたいに言われていますけど…」自己流メイクのこだわりも…山本有真(24歳)が明かす“美意識の理由”「堂々と走れるんです」<Number Web> photograph by AFLO/Takuya Sugiyama

競技成績だけでなく、中継の度にその美意識でも話題を集める山本有真(24歳)

駅伝中継にも見えた“走りを楽しむ姿”

 山本は、美意識を高めることと競技力を高めていくことに同じ熱量をかけている。どちらも自分の人生に不可欠なもの。だから、誰に何を言われても自分を貫いてきた。自分軸を持ち、ブレないメンタルを持つ選手は、しぶとく、強い。

 昨年、優勝したクイーンズ駅伝では2区に出走した。襷を受けて600mで3チームを抜き、トップを走る資生堂に喰らいつき、区間賞を獲得。サングラスを装着しての快走で表情やメイクは分かりづらかったが、区間賞のインタビューでは前髪と顔周り(こめかみ)の髪の毛を巻き、メイクを整えて、受け答えをしていた。

 その表情以上に、伝わってきたのは、走りを楽しんでいる姿だった。

「駅伝は、今まで一度も緊張したことがないですし、本当に楽しく走れるんです。チーム戦なので、責任もあるし、次の人のために走ろうというのがすごく自分のパワーになります。ただ、今は個人種目でトラックを走る方が好きです。自己ベストに挑戦して、記録を出すのはすごくワクワクします。大学の時はトラックも駅伝のためにという感じだったんですけど、積水では自分の好きなレース、好きな種目に挑戦させてくれています。世界で戦える選手を作るというのがチームの目標でもあるので、個人種目に特化した練習メニューをいただいて陸上に打ち込める。今、すごく充実しています」

 美と走力の二兎は、追うものではなく、両立できるもの。

 山本が実証してきたことは、陸上界の新たな風になり、今後を担う女子アスリートたちに大きな影響を与えていきそうだ。

《インタビュー第3回に続く》

(撮影=杉山拓也)

#3に続く
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