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「3月に160キロをホームランするとは!」五十嵐亮太が語る今季の大谷翔平の凄み…“魚雷”ではないバット変更で見えた「想像を超える対応能力」
posted2025/04/11 11:03

キャンプから開幕の状態をつぶさに取材してきた五十嵐亮太さんが見た、今季の大谷翔平の展望は?
text by

NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Nanae Suzuki
「東京シリーズの開幕戦を思い起こすと、WBCのような国際試合や、日本シリーズとかポストシーズンのような、特別な試合のような雰囲気がありましたね」
2月のキャンプから開幕シリーズへと、つぶさにドジャースと大谷翔平選手を取材してきた五十嵐亮太さん。アメリカで開幕後も期待に違わぬ打撃を見せている大谷だが、この東京シリーズでの印象はどうだったのだろうか。
バットを長くしているのに…
「まず、24年と比較すると、ホームランが出るのが早かったですよね。今年、彼はバットを昨年より1インチ長いものにしているんです。それによってバットコントロールは難しくなっているはずなのに、オープン戦ですでに190キロを超える打球速度も出ていました。
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そして、東京でホームランを打った球は99マイル(約159キロ)の速球でした。大谷選手の、自身打ったホームランで2番目に速いボール。去年大谷選手が100マイルをホームランしたのは、6月でした。彼は“ミスター・ジューン”と言われるくらい、6月は調子がいいんです。去年は状態の上がってきた6月に打った100マイルを、この時期に、長いバットで打ったわけですから、とても状態がいいとしか言いようがないですよね」
左肩の現状に対応する力
大谷は右肘のトミー・ジョン手術のリハビリ中であるだけでなく、昨年のワールドシリーズで痛めた左肩も手術を受けている。その影響を感じさせない活躍ぶりに、五十嵐さんは大谷の対応力を指摘する。
「左肩の手術を受けて、Numberの記事などを読んでも、練習後1時間はしっかりリハビリやケアをしている、とある。おそらく、ウェイトトレーニングひとつとっても、アクティブに重い負荷をかけていくことは難しいはずです。肩まわり、腕まわりのトレーニングがやりにくいなかで、大谷選手も多少はこれまでとの違いを感じていると思うんです。
それでも結果を残すというのは、対応する能力の高さ。自分の現状が今あるなかで、どうすれば結果に結びつけられるか、ベストの答えを見つけることが非常にうまいんだと思います。違いに対応していく能力ということですね」