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三笘薫のチームメイト(21歳)をまさかの取り逃し…「なぜアーセナルはあえて31歳MFを獲得した?」チェルシーでも賛否両論あったイタリア代表

posted2023/02/11 17:18

 
三笘薫のチームメイト(21歳)をまさかの取り逃し…「なぜアーセナルはあえて31歳MFを獲得した?」チェルシーでも賛否両論あったイタリア代表<Number Web> photograph by Getty Images

1月31日、移籍期限ギリギリにアーセナルに加入したジョルジーニョ(31歳)。2月4日のエバートン戦では59分から途中出場

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ジョナサン・ウィルソン

ジョナサン・ウィルソンJonathan Wilson

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5位、6位、5位、8位、8位、5位……。優勝どころか、CL出場権にも6シーズン届いていないアーセナル。日本代表DF冨安健洋(24歳)も所属する名門クラブは今季、19年ぶりのリーグ優勝を果たせるのか? 英国のベテランサッカー記者ジョナサン・ウィルソン氏がNumber Webに本音で綴る。(翻訳:井川洋一)【全3回の1回目/#2#3へ】

◆◆◆

「もう終わった監督だ」

 トップレベルのフットボールでは、監督に対する忍耐が薄い。特に巨額のカネが動く現代は、チームが一時的に躓いたり、不運に見舞われたり、ちょっと不調が続いたりしただけで、指揮官が槍玉に挙げられる。「もう終わった監督だ」とか、「見せかけだけの指導者だ」とか、「このレベルで通用する能力を持っていない」とか、人々は好きなことを口にする(あるいは書き込む)。そして悪い結果が何度か連続すれば、重大な危機と大げさに騒ぎ立てられ、お決まりの問題解決策が検討されることになる──そう、監督の解任だ。

 つまりモダンフットボールにおける現場の指揮官というのは、オーナーやファンの不満を解消する生贄と言える。その方がチーム全体を刷新するよりも手軽なのだ。

 アーセナルのミケル・アルテタ監督も昨シーズン、そんな状況に直面した。プレミアリーグの開幕戦から3連敗を喫した時だけでなく、後に一度は復調しながら、終盤戦の12試合で6敗してチャンピオンズリーグの出場権を逃した時もそうだった。

 だが2007年からクラブの実権を握るアメリカ人オーナーはおそらく、前監督のウナイ・エメリに続いてアルテタまでも在任2年未満で更迭するのは得策ではないと考えたのだろう。同じく首都ロンドンに本拠を置く宿敵、チェルシーを反面教師としたのかもしれない。そのライバルクラブには、オーナーがロシア人オリガルヒからアメリカ人ビリオネアに代わっても、監督の首を簡単に撥ねるカルチャーが残っている。

「アーセナルはケガ人が少ない」

 いずれにせよ、アーセナルの首脳陣は現代フットボールの信仰に背く形で、現場のスペイン人監督を信頼し、その決断が正しかったことが今季に証明されている。プレミアリーグの折り返し地点を過ぎたところで、アーセナルは2位マンチェスター・シティに勝ち点5差をつけて首位に立っているのだ(しかも消化試合はひとつ少ない)。19試合で50ポイント──このペースを最後まで維持できれば、2017-18シーズンのシティ以来、プレミアリーグ史上2度目の勝ち点100に到達する。驚くべき足取りだ。

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