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「三笘さん、解説させてくれてありがとう」三笘薫の新語で話題…鄭大世に聞く“ミトマ無双の楽しみ方”「韓国でも『ミトマ』は注目の的」
posted2023/02/11 17:00
text by
鄭大世Chong Tese
photograph by
Getty Images
なぜ三笘薫はこんなにもワクワクさせてくれるのか
なぜ人は三笘薫のプレーにワクワクするのか。まずはやっぱり、あのドリブルでしょうね。たとえば、みんな『キャプテン翼』のようなマンガが好きじゃないですか。幼少期から「サッカー=ドリブル」という刷り込みがあり、視覚情報としてもスゴさや面白さがわかりやすい。そのドリブルにおいて彼は圧倒的なスキルを持っていて、なおかつゴールまで決めてしまうわけですから。
この表現が正しいかわかりませんが……なんというか、非常にいい意味で“時代錯誤な存在”なのかな、と。昔のようにドリブラーが活躍できるスペースは現代のサッカーにはないし、どのチームも戦術でガチガチにハメてくる。ファンタジスタが生まれにくい時代にあって、三笘薫は個で“無双”できてしまう。Jリーグでもそうでしたし、日本代表の試合でも、世界最高峰のプレミアリーグでもそれができる。こんな選手が日本から出てきたんだから、「ワクワクしないでどうする!」って話ですよ。
第22節のボーンマス戦(現地時間2月4日)では、試合全体を通じてかなり厳しくマークされながらも、苦手なヘディングでゴールを決めました。これこそが乗っている証拠だな、と。自分の経験からしても、乗っているときは短所が気にならなくなるもの。ただ、このままずっと三笘の“無双状態”が続くかというと、それは少し難しいでしょうね。
いまはすべてのボタンがうまくハマっている状態ですが、ほんのちょっとのボタンの掛け違いで、うまくいかなくなるときは必ずやってきます。そのときに「短所を改善するのか、長所に集中するのか」というジレンマに苛まれる。これはサッカー選手にとって、永遠といってもいい課題です。