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「強豪校女子マネの実態」「二塁走者の最適リードは?」高校生の野球研究が東大、社会人並みにスゴい…生徒、元プロの先生に話を聞いた 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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posted2023/02/05 11:00

「強豪校女子マネの実態」「二塁走者の最適リードは?」高校生の野球研究が東大、社会人並みにスゴい…生徒、元プロの先生に話を聞いた<Number Web> photograph by JIJI PRESS

センバツ出場を決めた東邦高校。同校は「野球研究」という分野でも興味深い知見を発表した

〈鳥取県立米子東高校:紙本庸由、大武千翔、牧田唯人、佐々木青空〉

「1アウト三塁二塁における内野の守備隊形について」

・大武千翔君

 1アウト三塁二塁で内野手は前で守るのか後ろで守るのか、より合理的な選択をして、高校野球界の発展に貢献するとともに、今後の私達の野球に生かすことを目的としました。

 結論としては、得点期待値は前で守る方が後ろより高くなりました。得点確率でいうと「3点以上の失点を防ぎたい」場合は後ろで守り、「失点を1点以下に抑えたい」場合は前で守る方が良いと言うことです。

 打者の力量は一切加味せずに研究したものなので、これをもとに、相手の分析などをして活かして行ければと思います。

「走者二塁」ケースでの突き詰めた研究も

〈神奈川県立多摩高校:大場孔惺、羽田櫂、鈴木煌月、持田和香、谷岸太郎〉

「走者二塁時におけるバッターボックスの立ち位置の差でバントの成功率に差が生じるのか」

・大場孔惺君

 打席の立ち位置で、バントの成功率に差があるのではないかというテーマで、打席内に4つの地点を設けて各地点ごとの平均タイムを取り、予想されるランナーのバント成功率を出すことで結果を求めました。その結果としてバントする立ち位置は、(ホームベースの最下点である)C地点が一番成功率が高いということになりました。

 ただ、バントは自分の好みもあるのでC地点と“今、自分がバントをしている地点”を見比べてより良い地点を見つけることができればいいと思いました。

〈神奈川県立多摩高校:富永直暉、松﨑航太、阿野大亮、梅原翔太、水上尊〉

「二塁から本塁までの走路に、二塁走者の最適なリードの位置はどこか」

・富永直暉君

 二塁ランナーがリードでどれくらい膨らめば、最速でホームに帰って来れるかという研究です。具体的には二塁から8mのリードの地点で膨らみを設定して、タイムなどを計測し足の速い選手や足の遅い選手などの選手の特徴も加味して、それぞれどのような傾向が現れるのかということを研究しました。

 結果として足の速さはリードを取る位置にあまり関係はなかったですが、ピッチの多い選手は3m膨らむ方が良くて、ピッチが少ない人は3.5m膨らむのが良いという結論が出ました。このデータは、実際に2死二塁など、ホームに帰ることを意識する場面で生きてくると思います。

【次ページ】 女子マネ自身が調べた「実態調査」とは

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