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「ルメールの腕をもってしても…」秋華賞の勝負の分かれ目は“スタート”だった…スタニングローズと坂井瑠星は一気にブレイクの予感
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![島田明宏](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/d/c/-/img_dc43f384ba4fc9b5cf3d05b268d3384f15734.jpg)
島田明宏Akihiro Shimada
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posted2022/10/17 17:00
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秋華賞でともに初のGI制覇となったスタニングローズと坂井瑠星
GI初制覇、坂井瑠星の“男前な素顔”
デビュー7年目の坂井瑠星は、矢作芳人厩舎に所属する25歳。父は騎手としても活躍した、大井の坂井英光調教師。同期には、藤田菜七子や、今年のスプリンターズステークスでGI初制覇を果たした荻野極などがいる。
デビュー2年目からオーストラリアを中心に海外遠征を繰り返し、中東、ヨーロッパでの騎乗経験も豊富だ。今年3月にはドバイのゴドルフィンマイルを自厩舎のバスラットレオンで勝ち、海外重賞初制覇を果たしている。
師匠の矢作調教師も嬉しそうで、検量室前の枠場で、大仕事をやってのけた弟子を出迎えていた。
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矢作厩舎のようなトップステーブルは、能力の高い管理馬が多くいるので、所属騎手にはチャンスがたくさんあるように思われるが、そうした馬の多くはトップジョッキーを主戦としているので、必ずしもレースでの騎乗機会があるとは限らない。それでも、調教でそうした馬の乗り味を知り、騎手としての財産にすることができる。坂井の場合は、海外にしばしば管理馬を出走させる「世界のヤハギ」に海外で騎乗するチャンスを与えられ、日本でGIジョッキーになる前に、「世界のサカイ」になっていた。
見てのとおりの男前だし、英語もペラペラで、何より競馬に対する姿勢が真っ直ぐな好青年だ。
今年は国内でもキャリアハイの72勝をマークしており、これから一気にブレイクする可能性もある。
スタニングローズは牡馬の一線級が相手でも十分戦えるだろう。楽しみなコンビが、秋の仁川で勝ち名乗りを挙げた。
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