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大谷翔平の起用法、佐々木朗希と短期決戦…達川光男が真剣に語る“WBCメンバー選考”3つの視点「外野手の組み合わせは本当に難しい」
text by
佐藤春佳Haruka Sato
photograph byL)Hideki Sugiyama R)Getty Images
posted2022/08/30 17:25
大谷翔平、佐々木朗希、村上宗隆……。カープ名捕手・達川光男が語るWBCのメンバー選考“3つのポイント”とは
「過去の色々な反省から、最近の日本代表は分業制をはっきりとっている。これは本当に大切なことよ。昔は投手なら、先発のエース級ばかり代表に集めてその投手をリリーフに回したりしていたけれど、先発とリリーフ、クローザーは別物なんだよね。左打者に対するワンポイントで言えば、経験豊富な嘉弥真(新也)もいるし、阪神の渡邉(雄大)なんかもいい。外国人打者に全然打たれていないでしょ。クローザーも山﨑(康晃)が今季は好調だからね。あとは大勢、栗林良吏もいい。先発、ロングリリーフができる投手、セットアッパーや勝負所でのワンポイント、クローザーとしっかり役割を見極めて人選することが大事だよね」
過去の教訓から「適材適所」が大前提
2017年大会では、楽天のエースだった則本昂大が代表ではリリーフに回ったが、計2試合の登板で3回と2/3を投げ4失点と大乱調。国際試合でいえば08年北京五輪でのあまりにも有名なG.G.佐藤による2度にわたる落球の背景にも、当時所属の西武で定位置だったライトではなく、慣れないレフトを守っていたことがあった。
「先発をやっていた人間が急に試合途中から投げて抑えられるかというとそうではない。内野ならファーストとサードでは景色は大きく違うし、センターを守れる選手がライトとレフトも守れると思うのは大間違いなんだよ。そこでミスした選手は責められないし、適材適所ということを教訓として生かしたことが、その後の日本代表の成長にもつながっていると思うよ」
栗山監督率いる日本代表はまず、11月5日に日本ハム、6日に巨人と強化試合を行った後、9、10日に、WBC1次ラウンドで同組に入ったオーストラリアと2試合を戦う。年内には代表候補を選出し、来年2月中旬には代表合宿を行う予定だ。09年以来、14年ぶりとなる頂点を目指す「侍ジャパン」。まさにドリームチームとなるその選手選考に注目が集まる。
〈つづく〉
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