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大谷翔平の起用法、佐々木朗希と短期決戦…達川光男が真剣に語る“WBCメンバー選考”3つの視点「外野手の組み合わせは本当に難しい」
text by
佐藤春佳Haruka Sato
photograph byL)Hideki Sugiyama R)Getty Images
posted2022/08/30 17:25
大谷翔平、佐々木朗希、村上宗隆……。カープ名捕手・達川光男が語るWBCのメンバー選考“3つのポイント”とは
日本がまず挑む1次ラウンドの東京プール(東京ドーム)の戦いでは、韓国、中国、豪州、予選勝者(未定)のリーグ戦で上位2チームを死守する必要がある。
「東京五輪を戦った稲葉(篤紀)監督は、スモールベースボールの考え方で短期決戦用のメンバーを組んだ。山川穂高なんかは外れていたけれど、今年のバッティングを見る限り、WBCでは入れてみたいよね。一発があるしDHで使うのも手だと思うんだけどね。ただ、大谷を二刀流で使うとなればDHだろうしね。内野手のポジションにあてはめてみると一塁が山川と浅村(栄斗)、二塁は山田(哲人)、菊池(涼介)、遊撃は坂本(勇人)、源田(壮亮)。三塁は村上(宗隆)、彼は4番で決まりだろうからね。DHに3人も4人もというわけにはいかないし、あとは“守れる外野手”というのがカギになってくる」
“超激戦区”の外野手選考
外野のポジションは超激戦区だ。東京五輪組の柳田悠岐、吉田正尚、現カブスの鈴木誠也に加え、ブルージェイズ傘下3Aバファローの筒香嘉智、広島に途中加入した秋山翔吾なども候補に入ってくる。
「鈴木、筒香あたりが出場できるかは大きなカギを握るね。他に打撃でいえば佐野(恵太)、足や守備も加味して塩見(泰隆)も見てみたい。キャッチャーを2人にするなら、万が一の時に(捕手も)守れる近藤(健介)という選択肢も出てくるよね。ロッテの髙部(瑛斗)とか、今シーズン台頭してきた若手もいるし、外野手の組み合わせは本当に難しいと思うよ」
ポイント3)「スペシャリスト」の枠を惜しむな
WBCで日本は王貞治監督が率いた2006年の第1回、原辰徳監督の2009年の第2回と連覇を果たした。しかし、山本浩二監督のもと3連覇を狙った2013年の第3回は、準決勝でプエルトリコに敗退。小久保裕紀監督が率いた2017年の第4回も同じく準決勝で、米国に敗れた。五輪での野球代表を含め国際大会を勝ち抜く難しさ、勝負を分けるポイントは過去の戦いの中にこそ、教訓として残っている。