- #1
- #2
プロ野球PRESSBACK NUMBER
ラミレスに聞く“成功する助っ人”の条件…「刺身や寿司を食べられる選手」の真意 「14球団にするべき」球界へ提言も
text by
佐藤春佳Haruka Sato
photograph byShigeki Yamamoto
posted2022/07/15 11:02
ラミレスが語る日本プロ野球の魅力と今後への提言。そして外国人選手が成功するための「キーワード」とは?
助っ人が活躍する“3つのキーワード”
外国人が日本で成功するために理解すべき3つの「キーワード」がある、とラミレス氏は言う。
(1)“しょうがない”シチュエーション
「どんなに納得できないようなことでも、これはもうしょうがないんだ、という状況が日本ではある。それをいったん受け入れることが大事」
ADVERTISEMENT
(2)ハイ、ワカリマシタ
「この人何言ってるんだ! と思ってもまず“はい、わかりました”と答えること」
(3)ガンバリマス!
「色々と言われてめんどくさく感じても、“頑張ります”と言えること」
「これを理解することは、外国人の選手にとって本当に難しいんです。でも、この3つの言葉が言える選手は日本人と同じ。成功する要素になると思いますよ」
確かに日本球界ではまだ、様々な“しょうがない”シチュエーションがある。それでも、未来に向けて変えていくべきことは何だろうか。「最強助っ人」が送る日本球界への提言とは?
「例えばセ・リーグのDHです。投手が打席に立たないことで怪我のリスクも減るし、総合的に見ても(現状は)ポジティブな要素よりネガティブな方が多いのかなと思います。あと必要なのはエクスパンション(球団拡張)ですね。最低でもあと2チーム増やして14球団にするべきです。毎年ドラフトでは育成選手も含めて10人くらい獲得していますが、4、5年後には多くが戦力外になってしまいます。5年かけて成長する選手もいるのにそうなる前に未来が絶たれてしまうのは残念なことです。
日本の野球は日々、物凄く速いスピードで進化していて、ロッテの佐々木(朗希)のような164kmを投げるピッチャーも、ヤクルトの村上(宗隆)みたいな凄いバッターも出てきました。高校や大学には次代の佐々木や村上のような素材が沢山いるのに、12チームしか受け皿がないのはもったいない。次のスーパースターを探すチャンスを広げるためにもエクスパンションは必要だと思います」
現在でも毎日プロ野球を欠かさずチェックしているというラミレス氏。選手、監督としてよく知るセ・リーグの後半戦の展望を聞いてみると――。〈つづく〉
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。