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大学駅伝、個人戦シーズンの“横綱”はだれ?…田澤廉・三浦龍司・ヴィンセント、箱根駅伝ランナーの“春場所番付”を考えてみた
text by
酒井政人Masato Sakai
photograph byYuki Suenaga
posted2022/04/16 11:04
これから春のトラックシーズンに入る大学陸上。誰が“個人戦シーズン”を制するのか?
まずは高校時代から田澤廉(駒大4)と競り合い、10000mで27分59秒74を持つ井川龍人(早大)と、10000mベストは28分06秒26で箱根3区を区間3位と好走した伊豫田達弥(順大4)。それから10000mで28分14秒23を持ち、昨年の日本インカレ10000mで6位(日本人2位)、箱根4区で区間賞を獲得した嶋津雄大(創価大4)と、2月26日の日本選手権クロカン・シニア10㎞で学生トップの2位に食い込み、3月19日の宮崎県陸上競技記録会10000mで28分21秒72をマークした葛西潤(創価大4)だ。
そして10000m28分07秒33で箱根1区は区間7位相当だった中山雄太(日本薬科大4)、同28分11秒94で箱根1区7位の山谷昌也(東京国際大4)。2月13日の全日本実業団ハーフで1時間0分40秒の日本人学生最高記録を樹立した山野力(駒大4)、3月13日の日本学生ハーフで2位に入った中西大翔(國學院大4)。箱根駅伝の9区と10区で区間記録を大幅に塗り替えた中村唯翔(青学大4)と中倉啓敦(青学大4)はトラックでどんな走りを見せるのか。
前頭筆頭)怪我で昨年は不調…期待の2人を選出
前頭筆頭は鈴木芽吹(駒大3)と石原翔太郎(東海大3)でどうだろう。鈴木は昨年の日本選手権10000mで日本人学生歴代3位の27分41秒68で3位に食い込むと、7月には5000mを13分27秒83で走っている。
石原は昨年5月に5000mで13分30秒98をマークして、同月の関東インカレは1部10000mで日本人最高の28分05秒91で2位に入っている。鈴木は9月に右大腿部を疲労骨折、石原も7月に恥骨結合炎で離脱。ともに駅伝シーズンは不発に終わったが、どこまで調子を戻してくるのか。
小結)唐澤拓海(駒大3)と松山和希(東洋大3)
小結は唐澤拓海(駒大3)と松山和希(東洋大3)。
唐澤は5000m13分32秒58、10000m28分02秒52のタイムを持つ。昨年の関東インカレは2部の10000mと5000mで日本人トップ。箱根駅伝は1区で区間2位と好走した。
松山は箱根駅伝2区で2年連続して存在感を発揮。今年は歴代8位の1時間7分02秒(区間5位タイ)で突っ走った。全日本実業団ハーフ(1時間0分43秒の9位)と日本学生ハーフ(3位)でも好走。4月9日の金栗記念選抜中長距離10000mは28分42秒17に終わったが、27分台を狙える力がありそうだ。