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“2強”が大外8枠に…“マイナス材料”になる馬は? かつて武豊が「これほど嫌なレースはない」と語った桜花賞で今年も波乱が起きるのか 

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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posted2022/04/09 11:01

“2強”が大外8枠に…“マイナス材料”になる馬は? かつて武豊が「これほど嫌なレースはない」と語った桜花賞で今年も波乱が起きるのか<Number Web> photograph by Photostud

昨年12月の阪神JF(GI)を制したサークルオブライフ。今回はナミュールに次ぐ2番人気が予想される

「いい意味で変わっていなかった」と、フランクな横山らしいコメントを残している。前走後「やわらかさの部分だけなら(同じ時期の)エフフォーリアより上」と話したほど、高い評価を与えている彼が「変わっていない」と言うのだから、上出来だ。

 横山は、高松宮記念ではレシステンシアで6着、大阪杯ではエフフォーリアで9着と、ナミュールと同じキャロットファーム所属の本命馬で2週連続敗れている。3度目の正直で悔しさを晴らすか。若き名手の手綱さばきに注目したい。

サークルオブライフはメンタルが“かなり良化”

 昨年の2歳女王サークルオブライフ(父エピファネイア、美浦・国枝栄厩舎)が差のない2番人気に支持されそうだ。

 未勝利戦、アルテミスステークス、阪神ジュベナイルフィリーズをミルコ・デムーロの手綱で3連勝。年明け初戦は、ナミュールが勝ったチューリップ賞。内目の3番枠から包まれるのを嫌って出して行き、それまでとは異なる好位からの競馬となったが、序盤で掛かり気味になり、直線で伸びを欠いて3着に敗れた。

 負けはしたものの、ポジションを取りに行くとよくないということをトライアルで確認できたのは大きい。また、チューリップ賞の前は、それまでと違ってナーバスになり、カイバの食いがスローになっていたことを国枝調教師は心配していたのだが、ここを使ったことがガス抜きになり、メンタルの状態がずいぶん良化したようだ。

 阪神ジュベナイルから3回連続で阪神へ輸送しての競馬となるのは確かにキツいが、心身ともにいい状態で臨めることは間違いない。

 これらが「二強」で、ほかでは、メンバー中唯一の無敗馬(といっても2戦2勝だが)のプレサージュリフト(父ハービンジャー、美浦・木村哲也厩舎)、武豊のウォーターナビレラ(父シルバーステート、栗東・武幸四郎厩舎)なども上位に来そうだ。

【次ページ】 外枠に固まった有力馬は“マイナス材料”になる?

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