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高校球児の“流行アイテム”最前線…新入生の3人に1人が白スパイク「在庫がありません」&一瞬で売れる“キャッチャーミット”

posted2021/04/06 17:03

 
高校球児の“流行アイテム”最前線…新入生の3人に1人が白スパイク「在庫がありません」&一瞬で売れる“キャッチャーミット”<Number Web> photograph by KYODO

優勝した東海大相模・石田隼都投手。ベージュのグラブに白スパイクを着用している

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中村計

中村計Kei Nakamura

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 甲子園後の恒例企画、野球専門店・ベースマン立川店のカリスマ店長で、「野球用具ソムリエ」の異名を持つ星徹弥さんによる「野球用具最前線レポート」。今選抜で、まず、視覚的に目に付いたのは昨年から解禁になった白スパイクの普及率の高さだ。また同様に昨年から認められるようになったベージュ色のグラブも投手を中心に定着したように見える。そんな中、星さんが今大会、もっとも注目したのはキャッチャーミットだと言う。半数以上のチームが、あるメーカーのミットを使っていたのだ。キャッチング技術のことを近年、アメリカ流にならい「フレーミング」と表現するが、高校球界にもフレーミング革命が起きていた。それを支えていたのが、その最先端ミットだった。

新入生の3人に1人が白スパイク「在庫がない」

――まず、白スパイクの普及率は、昨年夏の交流試合では32校中14校だったのが、今大会では32校中25校まで急増しました。昨年はまだ、お店でもほとんど白スパイクは売れていないとのことでしたが。

 今は、とんでもないことになっています。売れ過ぎて、在庫がほとんどなくて。3月に入ってから、新入生の3人に1人は白スパイクを希望するようになりました。昨年は、まだ様子見のところがあったのですが、熱中症が少なくなったなどの評判を聞き、この春から白に切り替えるチームが急増したせいだと思います。ただ、メーカーは昨年、思ったほど白スパイクが動かなかったことと、コロナの影響もあったんでしょうね、白スパイクの生産を停止しているところが多かった。なので、需要に供給が追いついていない状態です。安定供給できるまで、まだ1カ月はかかりそうです。このぶんだと、白スパイクは完全に定着しそうですね。

――ベージュ色のグラブはどうですか。

 人気は人気ですね。優勝した東海大相模のエース・石田隼都投手や、4強入りした中京大中京のエース・畔柳亨丞投手などの注目投手も使っていましたから。ただ、投手用と外野手用はすぐに売れますが、内野手用はやや敬遠されている感じがあります。やっぱり、汚れが気になる、と。あと、白スパイクと違って、こちらはメーカー側が半ば、無理やりブームをつくっているところもあると思います。これまでもグラブ市場を活性化させるために何年かに一度、同じように新色を投入してきたんです。黄色とか、赤系とか。ベージュ系はミズノが特に力を入れています。昨年秋までは違うメーカーのグラブを使っていたのに、この春見たら、あれ、ミズノになってる、というピッチャーがけっこういましたからね。ただ、色としては非常に特徴的な色ですからね。この夏までは目にする機会が多いと思いますが、来年以降はどうなるか。ちょっと微妙な感じもします。

バットはミズノとエスエスケイの2強状態

――今選抜のホームラン数は9本と、昨年夏の交流戦に続いて、非常にホームランが少ない大会となりました。選抜の本塁打数が一桁だったのは、18年ぶりのことだそうです。好投手が多かったとか、コロナの影響で実戦経験が乏しいなど、いろいろなことが言われていますが、バット戦線は特に変わっていないんですよね。

【次ページ】 バットはミズノとエスエスケイの2強状態

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