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「緊張する感覚がわからない」松岡修造も驚く、パラ射撃の新星・水田光夏の規格外のメンタル 

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松岡修造

松岡修造Shuzo Matsuoka

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photograph byYuki Suenaga

posted2021/03/07 06:02

「緊張する感覚がわからない」松岡修造も驚く、パラ射撃の新星・水田光夏の規格外のメンタル<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

試合ですら緊張しないという水田光夏選手。初対面の松岡さんにも冷静な対応だった

松岡:いい意味での緊張感の無さと言うんでしょうか。僕がここに入ってきたときも心が揺れることなくとても落ち着いてました。もし僕が光夏さんだったら急に意識しちゃって、どんどん緊張していくわけですよ。光夏さんにはそれがないんです。なんでですか?

水田:なんでですかね?

緊張をどこかに置いて生まれてきた?

松岡:試合でも緊張しないんですか?

水田:しないですね。逆に緊張する感覚がよくわからない(笑)。

松岡:緊張する感覚がわからない!?

水田:緊張するとドキドキするっていうのは周りから聞いてますけど、自分がそうなったことがないので、どういうものなのかよくわかりません。

松岡:例えば「これを外したらどうしよう」「当たらなかったらどうしよう」ってやつですよ。

水田:そういうことは考えないですね。当てなきゃとかもあまり思わないし。緊張をどっかに置いて生まれてきたんですかね? あとは、小さい頃からクラシックバレエとかダンスとかで舞台慣れしてるのかもしれないですけど……。

松岡:いやいや、慣れているから緊張しないというものではないと思います。僕だってテニスの試合やテレビの仕事に慣れているはずですけど永遠に緊張しますから。その感覚って、自分が本気になっている証拠だから嫌いじゃありませんけど、ないほうがいいに決まってます。

水田:えー、緊張はあったほうがいいって言われますよ、私は。

松岡:いや、あったら邪魔になると思いますよ。心が自由で集中できている光夏さんの状態、素晴らしいな。

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