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奥川雅也を覚醒させたドイツ2部と
CL。ドリブル+得点力を追い求め。 

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飯尾篤史

飯尾篤史Atsushi Iio

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photograph byAtsushi Iio

posted2020/08/14 18:05

奥川雅也を覚醒させたドイツ2部とCL。ドリブル+得点力を追い求め。<Number Web> photograph by Atsushi Iio

“古都のネイマール”の異名で有名になった奥川雅也が、ドイツ2部で得点力を増すのだからサッカーは面白い。

CLもリーグ戦も同じだな、って。

――4年間のレンタル期間中、特にホルシュタイン・キール時代、孤独に苛まれたり、不安に駆られたりすることはなかったんですか?

「それは、一切ないです。たまに落ち込むことはあっても、次の日にプレーしたら、気持ちも上がるし、1日ですぐに忘れられる性格というか。ひとりでいることを何とも思わないし、そういう意味では、僕も海外向きなのかな(笑)」

――あと、ザルツブルクに戻ってからは、チャンピオンズリーグの舞台に立ちました。念願の舞台だったと思うけど、何を感じましたか?

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「チャンピオンズリーグに出るためにヨーロッパにやって来たので、やっとこのピッチに立てたな、っていう安心感と、あのレベルになると下手な選手はひとりもいないし、ファンも、今までオーストリアのどこにいたん? っていうくらい、スタジアムに人がたくさん入るので」

――ハハハハ。

「それくらいすごい舞台なんだなって。ただ、少ない時間の中でも、もっと自分を出さないと。少し構え過ぎたというか。さすがにリバプールとのアウェーゲームは緊張しましたけど、チャンピオンズリーグもリーグ戦も同じだな、っていうのはその後に感じました。新シーズン、またチャンスがあるので、今度はチャンピオンズリーグだからといって構えすぎず、自分のプレーを出してインパクトを残したいと思います」

リバプール戦でチームが得た自信。

――さすがに緊張したというリバプール戦は3点を先行されたものの追いつき、勝ち越しゴールを奪われてから途中出場しましたね。

「3-3で入る予定だったんですけど、入る直前に決められてしまって。3-4になったから、相手もうまいこと引いてきて。『前に行け』と言われていたんですけど、監督の指示も曖昧で、難しいシチュエーションでしたね」

――でも、壮絶なゲームでした。

「前半はみんな、すごく硬くて、繋ぐことができずに全部ロングフィード、っていう感じになって。スイッチが入ってからは、自分たちのサッカーができたというか。リバプールに対してあれだけやれたのは、みんな、すごく自信になっていました。そのピッチに立てたのは、今後に向けてすごく良い経験になったと思います」

【次ページ】 ELでは鎌田に決められ悔しかった。

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