Jをめぐる冒険BACK NUMBER
奥川雅也を覚醒させたドイツ2部と
CL。ドリブル+得点力を追い求め。
text by
飯尾篤史Atsushi Iio
photograph byAtsushi Iio
posted2020/08/14 18:05
“古都のネイマール”の異名で有名になった奥川雅也が、ドイツ2部で得点力を増すのだからサッカーは面白い。
ELでは鎌田に決められ悔しかった。
――ヨーロッパリーグはどうでした? フランクフルトとのラウンド32の第1戦で先発して45分間プレーしましたが。
「ヤバかったですね。あまり覚えてないです(苦笑)。前半にあれだけ決められちゃうと難しい……なかなか難しかったです」
――しかも、決められた相手は同じ年(鎌田大地)ですよね?
「そうです、そうです。まあ……悔しかったです」
――鎌田選手とは話すこと、あるんですか?
「ユース時代は話してなかったですけど、お互いプロになって、連絡をちょいちょい取るようになって、あのときも試合前に少し話しましたね」
北川航也が来たことも嬉しかった。
――同じく同級生の北川航也選手も昨年7月、オーストリアのラピッド・ウィーンに加入したけれど、ユース代表時代から親しかったそうですね。
「航也は日本代表としてアジアカップに出場して、応援もしていましたけど、やっぱり悔しいというか。Jリーグでの活躍も見ていましたし。その頃、連絡も取っていて、『海外に行きたくて、オファーも来てるんだけど、どんな感じ?』みたいに聞かれて。
ヨーロッパのリーグで同級生と試合をするなんて、なかなかないと思うし、航也の結果も毎試合チェックしていますし、航也が来てくれたことによって、『自分も負けていられない』という気持ちが生まれていますし、切磋琢磨じゃないですけど、同じリーグで頑張っていきたいですね。楽しいです」
――ザルツブルクで9ゴールをマークしたことで、日本代表の権利を手にしたというか、選ばれてもおかしくない立ち位置になったと思います。
「小さい頃から、日本代表で活躍したい、と思っていましたし、ヨーロッパに来たのも、そこに入るためなので。呼ばれないっていうことは、まだまだアピールが足りないんだと思うし、全国民が『奥川を呼ばないのはおかしい』と思うくらいの活躍をすれば、選ばれると思うので。今はザルツブルクでもっと結果を残していきたいですね」