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ポルトガルとロナウドが初代王座。
白熱の欧州NL、日本でも放映を! 

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井川洋一

井川洋一Yoichi Igawa

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photograph byUniphoto Press

posted2019/06/10 17:30

ポルトガルとロナウドが初代王座。白熱の欧州NL、日本でも放映を!<Number Web> photograph by Uniphoto Press

初の欧州ネーションズリーグ王者となったポルトガル。ロナウドも大喜びだった。

デヨング封じの布陣変更。

 決勝では、スイスとの準決勝とは異なる布陣を採用した。ダイヤモンドの4-4-2から、4-1-4-1気味の4-3-3へ。その目的は、オランダの若き司令塔フレンキー・デヨングを封じるためにあった。

 準決勝のイングランド戦で、この22歳のセントラルMFはひとりだけ3桁のパス回数(104)とパス成功数(100)を記録し、成功率は96%。しかもその多くが局面を確実に進めるもので、チームの3得点には一度も直接関わらなかったにもかかわらず、UEFA技術オブザーバーから最優秀選手に選出されている。

 踊るような所作とチャーミングなルックス。フットボール界のニューヒーローだ。

 ポルトガルは、相手の絶対的なプレーメーカーを抑えるべく、中盤の底にタフで粘り強いダニーロ、その前にハードな守備と上質な技術を備えるウィリアム・カルバーリョとブルーノ・フェルナンデスを配置。すると、その狙いは序盤から奏功した。

休養日が1日少なかったオランダ・

 前戦でポルトガルがスイスを90分で下した一方、オランダはイングランドと延長戦を戦っている。さらに休養が1日少なかったため、疲労度も違っただろう。

 イングランド戦で面白いように相手の逆を取り、独創的に試合をつくったデヨングが、明らかに窮屈そうにしている。ステップがいつものように軽くない。主役の長く整った足が絡まり、不協和音が響くようにオレンジはリズムを生み出せない。

 代わりにカギを握る気がしていたワイナルドゥムも、散発的な輝きしか放てず。オランダはボールこそ持っていても、効果的な攻撃につなげられなかった。「守備のマスター」とクーマン監督が唸ったポルトガルの組織の力も光っていた。

 対するポルトガルは、そのデヨングと対峙したフェルナンデスが相手を凌駕しながら、自らも勢いよく攻撃参加し、強烈なミドルで何度もゴールを襲った。

 クリスティアーノ・ロナウドを頂点に、左にゴンサロ・グエデス、右にベルナルド・シウバが並んだ前線も、有機的にポジションチェンジを交えながら、相手の守備陣に傷と綻びを生み出した。20分には、左サイドで奪いに来たデヨングの前でフェルナンデスを中心に数人で壁パスを連続させ、嘲笑うようにボールを前に運んだ。

【次ページ】 ロナウドが語った“勝者の習慣”。

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#クリスティアーノ・ロナウド

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