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東京五輪挑戦を表明した平野歩夢。
ショーン・ホワイトとの再戦も。
posted2019/03/11 08:00
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph by
AFLO
冬に続き、夏でもオリンピックへ――。
スノーボード・ハーフパイプの平野歩夢が、3月16日に行なわれるスケートボードの日本オープン・パーク大会に出場予定であることが発表された。これは2020年東京五輪への第一歩となる場でもある。そしてかねてから注目されていた挑戦の、スタートの舞台でもある。
平野は、これまでスノーボードの世界で栄えある成績を残してきた。
2014年、中学3年生で出場したソチ五輪のハーフパイプで銀メダルを獲得。日本冬季五輪史上最年少メダリストとなり、スノーボードの最年少メダリストとしてギネスに認定された。
その後もX Gamesで優勝するなど世界のトップスノーボーダーとして活躍。迎えた'18年の平昌五輪では、ショーン・ホワイトと名勝負を繰り広げた。結果は銀メダルだったが、まさに4年に一度の大舞台にふさわしい、2人の雄による頂上決戦は観る者に強い印象と余韻を残した。
その平昌で話題となったのは、平野がスケートボードで東京五輪に挑戦するか否かだった。なぜならスノーボードを始めた4歳のときから、スケートボードにも取り組んでいたからだ。
東京五輪出場を表明した平野。
平昌での試合翌日の記者会見で平野は語った。
「東京オリンピックに関しては……、ここから目指すというのは、すごいハードなトレーニングになると思うので。自分は、まだはっきり決めていない部分もあります。その部分を、これから、しっかり整理して考えられたら……。当然、可能性があれば、という形で考えてはいます」
慎重に話しつつ、可能性を示したことで、その後、動向に関心が持たれてきたが、昨年11月、「正式種目になった以上、スルーするわけにはいかない」とコメント。そして今回の出場表明であった。