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畠山健介からラグビー界への提言。
2019年は魔法が解ける“深夜12時”だ。
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畠山健介Kensuke Hatakeyama
photograph byKiichi Matsumoto
posted2018/02/01 10:30
![畠山健介からラグビー界への提言。2019年は魔法が解ける“深夜12時”だ。<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/b/0/700/img_b08ba6c995a29814892560dfe8562002112623.jpg)
サントリーとパナソニックの決勝は最高の試合だった。それだけに広がりきらない現状がはがゆい。
RWC2019が失敗しても魅力的な業界でなくては。
多くの人は「じゃあ、何としてもRWC2019を成功させないとね!」という考えになるだろう。
だが、少し違う。RWC2019は成功して欲しい。日本代表の成績的にも、興行としても成功して欲しい。
しかし、たとえ成績、興行が共に失敗したとしても、企業がそれでもラグビーをサポートする、投資すると言ってもらえる業界ではないと意味がない。金銭的なメリット(大企業にとっては微々たるものかもしれないが)はもちろんだが、金銭以外に教育、これからの社会の在り方、尊敬し合える関係性の構築などと、ラグビーを通じて感じてもらえるポジティブな要素は多いはずだ。
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それをラグビーの試合を通じて感じてもらうために、選手の不安やストレスを軽減し、グラウンドなどの環境を整える。チーム運営はよりプロフェッショナルになり、企業の負担を減らし、快くラグビーに投資したくなる環境にしなくてはいけない。
来季のトップリーグは7試合だけ。
選手のパフォーマンスを上げる、企業が投資したくなる環境という双方の観点から見ても、来季の試合数減は深刻な問題だ。大学、社会人の2つのカテゴリーで指導していただいた清宮(克幸)さん(現・ヤマハ発動機ジュビロ監督)も、順位決定戦後の記者会見で警鐘を鳴らしたように、異常な事態だと僕も思う。
来季トップリーグのリーグ戦は計7試合だけ。決勝を含め、全日程が2018年内に終了する理由としてはラグビーワールドカップで日本代表が勝つために、日本代表と連携するサンウルブズでの準備期間を十分に確保するためだ。
今の日本ラグビー界のシステムとして、日本代表になるためにはサンウルブズに入る必要がある。では、サンウルブズに入るためにはどうしたら良いのか?
NDS(ナショナル・デベロップメント・スコッド)のメンバーに選ばれたら、日本代表になれる可能性が残っている。では、そのNDSに入るには?
トップリーグで良いパフォーマンスする以外にないと僕は思う。