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誇り高く散った桐蔭学園。引かぬ勇気は受け継がれる。~高校ラグビー準決勝、届かなかった1m~
text by
大友信彦Nobuhiko Otomo
photograph byNobuhiko Otomo
posted2018/01/27 16:00
果敢に幾度も守備陣の突破を試みた桐蔭学園の細木。ノーサイド後は戦った大阪桐蔭の選手も健闘をねぎらった。
64フェイズ――1月5日、全国高校大会準決勝で、後半ロスタイムに桐蔭学園が重ねたアタックの回数だ。5点を追う桐蔭学園は、自陣でボールを奪うと、8分間にわたってひたすら体をぶつけ、敵陣を目指した。
その中で、最も多くボールを持ったのが背番号3の細木康太郎だった。178cm、106kgのチーム最重量男は、準々決勝の京都成章戦でも3トライをあげ4強進出の原動力になり、この日も試合開始から頑健な突進を反復。桐蔭学園は前半から、20以上のフェイズを数える波状攻撃を繰り返した。だが大阪桐蔭の分厚い防御に何度も跳ね返された。