“ユース教授”のサッカージャーナルBACK NUMBER
中京大中京にベンゲルの遺伝子あり。
元名古屋・岡山哲也監督の覚悟、情熱。
text by
![安藤隆人](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/b/f/-/img_bf61245775818e993f7b27afcadd69be52906.jpg)
安藤隆人Takahito Ando
photograph byTakahito Ando
posted2016/08/22 07:00
![中京大中京にベンゲルの遺伝子あり。元名古屋・岡山哲也監督の覚悟、情熱。<Number Web> photograph by Takahito Ando](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/a/1/700/img_a1a5dec70f9828eeac31628f756f69f7151465.jpg)
現役時代の岡山は“ピクシー”ことストイコビッチとともに躍動した。今は指導者として鍛錬の日々を過ごす。
そのうち「サッカーやってたの?」って言われるよ。
本気で選手たちに向き合っている岡山の言葉は重い。何事も余計なプライドは大きな足かせになること、肩書きだけで信用は得られない。この言葉はこれから増加の一途を辿って行く、“元Jリーガー”たちへの助言と警鐘でもある。
最後に岡山は笑いながら、こう締めくくった。
「引退して年月が経てば経つほど、現役時代を知っている人はどんどん減って行くんだから(笑)。そのうち『岡山さん、サッカーやっていたの?』って言われるよ(笑)。それも世の常だよ」
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「名手は名将にあらず」という表現自体、本当は間違いであって、「過去にすがる名手は名将にあらず」が正解なのではないか。今、目の前にいる選手たちに真摯に真っ向から接し、サッカーだけでなく、人間としても成長する道しるべを作る。難しくも、奥深い作業に本気で取り組んで、過去にすがる時間もない。
それを体現する岡山の姿勢は“元Jリーガー”のあるべき姿の一つとなっている――。
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