- #1
- #2
プロレス写真記者の眼BACK NUMBER
「スターダムでは置物だった」ロッシー小川はなぜ女子プロレス新団体・マリーゴールドを旗揚げした? いま明かす“分裂”の内幕「悪い親ですよね」
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2024/05/25 17:05
4月15日、新団体「マリーゴールド」を発表したロッシー小川。ジュリア、林下詩美を含む5人の選手がスターダムから移籍した
「もうマリーゴールドの方に愛情がある」
「13年間スターダムをやってきましたが、もう今のマリーゴールドの方に愛情がある。まだ始まったばかりなのに、10年もやっているような気持ちになります。スターダムが気にならないと言ったら嘘になりますけどね」
旗揚げ戦の後、マリーゴールドでは週末を中心に試合が組まれている。新木場1stRINGでも5月26日に昼夜興行を行うが、会場の使用条件が変わり、以前のようにぎっしりとイスを並べられないことを知った。
「前は400人から450人ほど入れていたんですが、今は300人も入れられない。規制が変わっている。苦情があってはいけないから。後楽園ホールでもそうです。満員札止めだから、関係者も加えて1650人と発表しようかとも思ったのですが、立ち見を入れても1539人でした」
マリーゴールドは定期的に後楽園ホール興行も組み入れていく。そして、7月13日には両国国技館でビッグマッチを開催することも発表した。旗揚げ戦から2カ月も経っていないことを考えれば、攻めているなという印象を受ける。
「興行は攻めないとね。今年の日程も全部決まっていないのに、もうすでに来年の旗揚げ1周年記念大会の会場も押さえました」
小川が携わってきた女子プロレスの長い歴史を引き継ぐように、赤いベルトと白いベルトも用意した。
赤が「ワールド」で、白は「UN(ユナイテッド・ナショナル)」だ。
「白をUNにしたのは、日本プロレス時代にジャイアント馬場のインターナショナル王座に挑戦させてもらえなかったアントニオ猪木の怨念もね」
そう言って猪木ファンの小川は笑った。
「やるときは派手にやりますが、ビッグマッチは連発しません。春夏秋冬くらいでいいかな。後楽園は別として、普段は500人くらいの規模で充実した内容で地道にやりたいと思います」
<続く>