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プロレス写真記者の眼BACK NUMBER
「スターダムでは置物だった」ロッシー小川はなぜ女子プロレス新団体・マリーゴールドを旗揚げした? いま明かす“分裂”の内幕「悪い親ですよね」
posted2024/05/25 17:05
text by
原悦生Essei Hara
photograph by
Essei Hara
団体名の由来はあいみょんの“あの曲”
ロッシー小川の新団体「マリーゴールド」が、5月20日に後楽園ホールで旗揚げ戦を行った。
全6試合が行われたが、第1試合のビクトリア弓月vs.高橋奈七永から、メインイベントのジュリア、林下詩美組vs.Sareee、ボジラ組によるタッグマッチまで、すべてが激しいものになった。マリーゴールドには、入場式でマイクを握った林下という大きな存在がいる。林下は舌にピアスを入れて変身していた。ジュリアの右橈骨遠位端骨折というアクシデントも起きてしまったが、黄金の花園での戦いは華やかに幕を開けた。
「なんかこのメンバーで何年もやっている気がします。旗揚げまで密度の濃い時間を過ごしてきた。これがマリーゴールドの色になるのかはわかりませんが、全体に激しい試合だった。一番激しい団体になってしまうんじゃないか。元アクトレスガールズの選手もなかなか激しいなと思いました。まだ定義づけはできないですけれど、次の試合、次の試合と進めていく中で、マリーゴールドの色が出てくると思います」
本部席でアシスタントプロデューサーの風香と並んで試合を見ていた小川は、バックステージに戻るとそう語った。
筆者は旗揚げ戦を迎える前に、小川から長い時間その思いを聞いていた。
「団体名に関しては、いろんなアイデアが出たんですが、外国人スタッフと話している時に私が『マリーゴールド』と言ったら、『それはクールだ。いいね。いろいろな意味があるし』という反応があって決まりました」
マリーゴールドは春から秋まで咲いている黄色やオレンジ色の花だが、どちらかというと夏季の花という印象が強い。
花言葉は「嫉妬」「絶望」「悲しみ」。黄色だと「健康」。オレンジは「予言」。
筆者が幼い頃に通っていた田舎の小学校の校庭の花壇にはマリーゴールドがいっぱい咲いていて、この花から生命の力強さを感じていた。だが、ロッシー小川は違った。
「歌から入りました。あいみょんの『マリーゴールド』が好きだったから。アルシオン、スターダム、そしてマリーゴールド。3部作かな」