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野球善哉BACK NUMBER
「山川穂高のソフトバンクより“高評価”の西武」「補強に失敗…100点中30点は?」プロ野球の移籍“どこが成功した?” 本音で採点《パ・リーグ編》
text by
氏原英明Hideaki Ujihara
photograph byJIJI PRESS
posted2023/12/23 11:05
来季からソフトバンクでプレーする山川穂高。左が三笠杉彦GM
打線に破壊力がない――。そんな状況にあって、今季26本塁打でタイトルを獲得したポランコとの再契約に成功。さらにDeNAからソトを獲得した。
昨今は投手陣のレベルが上がっているため、入団1年目の外国人選手が苦労するケースが目立つ。その点、ポランコとソトはすでに実績がある選手で、計算が立つ。大砲が一軍にいれば、ドラフト1位のスラッガー候補、上田希由翔もじっくり育成できる。
また、遊撃手だった藤岡裕大が来季よりセカンドで勝負することを表明。これにより、セカンドが定位置だった中村奨吾がサードなどに移り、サードの安田尚憲も複数ポジションを守る必要が生まれた。
近年、中村は不調に見舞われていたが、セカンドはボールに関係ないところで運動量が多く、人工芝の負担も大きい。その点、かつてロッテを指揮したボビー・バレンタインは3安打した選手を翌日にスタメンから外すなどの起用をしていた。元ロッテ選手の荻野忠寛さんはこう語っていたものだ。
「批判をされることも多かったですけど、ボビーはいつも、コンディションのことを考えていましたね。3安打打ったということはそれだけ走っているということですから、当然、疲労があるからという理由で、西岡剛選手などを試合に出さないこともありました」
藤岡、中村、安田、山口航輝、佐藤都志也らが2つのポジションを守れるようになれば、コンディション面の改善が見込まれる。チームの総力を結集して戦う、吉井理人監督のマネジメントがうかがえる。
「70点」西武…山川抜けてもなぜ高い?
山川穂高とマキノンが退団した西武は、それだけを見れば大きな痛手である。だが現実はどうか。